東京の地下鉄、途中下車の旅

U.R.L. 2002年4月28日日曜日公開


そうだ、東京へ行こう

 そう思い立って、4月6日(土)深夜に大垣を発つムーンライトながらで一路東京へ。湘南新宿ラインや小田急の湘南急行・多摩急行などの乗車、Suicaイオカードの使用など、東京へ着いてから何をしようかと迷っているうちは楽しいのですが、ムーンライトながらで東京へ行くといつも困るのが、東京駅へ午前4時42分に到着してから夜が明けるまでの間、何をするかです。午前4時42分といえば夜明け前ですから、当然外は真っ暗に近く、街は眠っています。

 ムーンライトながらで東京へ行く場合には、まず間違いなく青春18きっぷを使用しているので、最も安価に暇を潰そうと思えばJRに乗ることになります。これまでも、たいていそうしてきました。時には東北方面へ向かったり、時には房総半島へ足を伸ばしたり…。しかし、真っ暗で景色が見えない時間帯にJRに乗っても、結局「乗っているだけ」になってしまい、逆に車中で暇を持て余してしまうのがオチでした。

 どうせ真っ暗で景色が見えないのであれば、昼間に乗っても真っ暗で景色が見えない地下鉄に乗ろう、地上の鉄道は夜が明けてから乗ることにして早朝のうちに東京の地下鉄を乗り潰してしまおう、と思いついたのが今回の暇つぶし企画「東京の地下鉄、途中下車の旅」です。


旅の条件

 地下鉄を乗り潰すときに使う乗車券として思いつくのは、一日券。はじめて券売機で営団の一日券を購入したとき、てっきりカードが出てくるものだとばかり思っていたら、切符が出てきて目が点になりましたが、今回は一日券を使って思いつくまま乗るのではなく、もう少し制約をつけてみようと考えました。

条件1. パスネットのカードを使う

 運賃の支払いを簡略化すると同時に、印字の形で旅の記録を残す意味もあります。また、あとでパスネット加盟各社に乗車する機会があるので、先にカードを確保しておく意図もあります。

条件2. 運賃は最低額ですませる

 あくまでも今回の旅は「暇つぶし」が最大の目的ですので、できるだけ金銭的な負担がかからないように旅を楽しみたいところです。東京の地下鉄を乗り潰すには、営団地下鉄と都営地下鉄に乗る必要がありますが、それぞれ初乗り運賃が160円・170円、パスネットのカードを使用する場合、両者の接続駅で30分以内に乗り継ぐと70円割引かれますので、260円が最低額になります。

条件3. ルートの起点および終点はJRと乗り継げる駅にする

 青春18きっぷを持っているので、ルートの起点および終点へのアクセスにはJRを使うことが効率的です。接続駅が理想的ですが、徒歩で乗り継げる範囲の駅であれば、構わないことにします。

条件4. 地下鉄全路線に乗る

 どうせ乗るなら、たとえ一駅でもいいので、営団8路線・都営4路線の全てに乗りたいところです。現在は有楽町線と同一ルートのみが開業している有楽町線新線(小竹向原〜新線池袋)については除外します。

条件5. 改札外乗換え駅を全て経由する

 今回は、地下鉄同士の改札外乗換えを途中下車と見立てて旅をすることから、可能な限り改札外乗換えを盛り込んだ行程にしようと考えました。一旦改札を出て乗り換える駅(路線)は以下の通りです。

(※注) 大手町で改札外乗換えが可能な路線は、営団の公式Webを見てもハッキリしません。詳しくは「検証の旅に出る>大手町〜三越前」の項で。

 これらに営団〜都営の乗り継ぎを1回加えて計12回、途中下車することにします。ただし、パスネットのカードを使用した場合、運賃が通算される(営団〜都営の乗り継ぎについては、70円の乗継割引が適用される)のは、指定された路線間を、30分以内に乗り継いだ場合に限られます。また、改札を出るたびに乗車が完了するわけではなく、あくまでも一回の乗車の中に改札外乗換えが含まれる形になりますから、JRの大都市近郊区間における「大回り乗車」と同じく、同じ駅を2度以上通らない、いわゆる「一筆書き」のルートである必要があります。

 ここで一つ迷うのは、営団地下鉄と都営地下鉄をそれぞれ別の路線網と考えるか、一体的な路線網と考えるか、です。前者であれば、たとえば営団飯田橋で改札外乗換えをした後、都営飯田橋を通過するというようなルートも可能ですが、後者では不可能です。

 今回はパスネットのカードを使用しますが、一般的に連絡切符を購入した場合、たとえ見た目は一枚の切符であっても、効力は事業者ごとに別々に購入する切符と基本的に変わりません。しかし、営団〜都営を乗り継ぐ場合は、実際の乗車経路や乗継駅にかかわらず最安経路で運賃計算をするとされており、一体的な路線網と考えているようにも解釈できます。迷った時はより確実な方を選択した方がベターだと判断して、今回は後者であることを前提にルートを考えました。

条件6. 新宿9時15分発の湘南新宿ライン逗子行に乗る

 東京へ来た目的の一つに、湘南新宿ラインに乗車することがあります。ムーンライトながらの東京到着からそれまでの時間を有効に活用することが、この旅の主な目的なので、この時間内で完遂できるルートにする必要があります。全6つの条件の中で、実はこれが一番重要かもしれません。


検証の旅に出る

 上記の6つの条件を満たすルートをどのようにして作ったのかは、とりあえず後回しにして、まずは実際に旅した様子を、カードの印字とホンの少しのメモで補いつつ、大部分を記憶に頼って、書き進めたいと思います。

岩本町〜馬喰横山(都営新宿線 5:16-5:18)

 ムーンライトながらが、やや遅れて東京駅へ到着したため、始発の山手線内回りには間に合わず、続いてやってくる京浜東北線北行に乗り込み、二駅先の秋葉原へ。厳密にはJRとの接続駅ではないものの、徒歩での乗換えが十分に可能な駅として知られる岩本町までは、荷物を抱えて雨のなか傘を差しながら歩いても、ものの5分とかからず到達できました。

 ここで、T-Cardを一枚購入。パスネット加入各社をそれぞれ代表する、しかし必ずしも最新型とは限らない車両のアイコン(?)が所狭しと並べられた1000円のT-Cardは、自動改札機を通すたびに運賃の支払いを自動的に行なってくれるだけでなく、本日の旅の記録係をも務めてくれます。このカードを改札機に通して、岩本町の印字が加わったら、旅は始まりです。

4-7 岩本町17    

 ホームに下りると、都営車10-100を先頭車とする本八幡行が入線してきたので乗車。たった一駅で下車。普通券や回数券で都営浅草線に乗り換える場合にはオレンジ色の改札機を通るように促す案内が否応なしに目に飛び込んでくるエスカレータを乗り継いでコンコースへ抜け、改札を一旦出場。カードなので、乗継・出場にかかわらずどの改札機を通ってもいいのですが、一応オレンジ色の改札機を通っておきました。

 とりあえずまだ一回しか乗車していないので、印字もこの通り、普通に都営地下鉄を一駅乗車したときと何ら変わりません。

4-7 岩本町17馬横*83

東日本橋〜蔵前(都営浅草線 5:25-5:28)

 馬喰横山の改札口を出て連絡地下通路を歩いていくと、目の前に東日本橋の改札が見えてきます。泉岳寺・西馬込方面行の電車に乗る場合は階段を使って反対側のホームに行くことになりますが、これから乗車するのは押上方面行の電車なので、この改札を入れば、そこがホームになります。東京都交通局(以下、交通局)の公式Webによると、ここは1分で乗り換えられるかのように書いてありますが、さすがにそれは無理でした。東京の地下鉄の乗り換えを扱った本を見ていると、だいたい4分はかかるようなことが書いてありますので、そちらが妥当なところなのでしょう。実際、そのぐらいかかりました。

4-7 岩本町17馬横*83
*東日本橋 17    

 改札機にカードを通すと、2行目の先頭には「*」が印字されました。改札外乗換えが成立する可能性を示す、重要な記号です。

 ほどなくやってきたのが、都営車5323-8を先頭車とする普通印旛日本医大前行。今回は2駅で下車。都営浅草線蔵前駅の改札口のうち、都営大江戸線への乗換えに使用する改札口は、一台が通常の改札機、もう一台がオレンジ色の乗換え改札機、計2台しか自動改札機がない、なんとも小さな改札口でした。まさかここが改札外乗換えに使用される改札口になるとは思ってもいなかった、というような構造です。

 ここでもオレンジ色の改札機を通過。新たに運賃が引かれることなく、カードの残額は830円のまま。改札外乗換えは成立しました。岩本町から蔵前までは、馬喰横山/東日本橋で乗り換えるのが最短経路ですから、通常の乗り継ぎパターンの範囲内といったところでしょうか。

4-7 岩本町17馬横*83
*東日本橋 17蔵前*83

蔵前〜麻布十番(都営大江戸線 5:36-5:59)

 都営浅草線と都営大江戸線の蔵前駅は、とても同一駅とは思えないぐらい離れた位置にあります。しかも、地上連絡です。ここを同一駅にするぐらいだったら、秋葉原と岩本町も同一駅扱いにしたっていいんじゃないの、と思わずにはいられません。交通局の公式Webによると、蔵前駅での乗換え時間は6分ということになっていますが、荷物を抱え、傘を差していたこともあって、乗り継ぎ時間を8分とっていても、ギリギリでした。

4-7 岩本町17馬横*83
*東日本橋 17蔵前*83
*  蔵前 17    

 改札機を通ると、ちゃんと先頭に「*」が印字されました。改札からホームへ向かう階段を下りている途中に始まった列車到着の案内に導かれるように入線してきたのは、12-208を先頭車とする大門経由光が丘行。今回の旅の中で、一回の乗車距離・乗車時間としては、最長の区間になります。

 隣の車両の側面が見えるほどの急カーブが続く都営大江戸線は特別だとしても、東京の地下鉄は比較的きついカーブの間を数少ない直線でつないでいるような印象があります。大阪や京都の地下鉄は直線(減速を必要としないような緩やかな曲線を含む)が多く、その間を急カーブでつないぐ路線が多いだけに、なおさらです。

 現在は未開業の汐留駅を通過して、経由地としても表示される大門に到着すると、スーツを着込んでキャリーバッグを転がす人が何人も降りていきました。おそらく羽田空港へ向かうのだと思われますが、彼らは都営浅草線〜京急を使うのでしょうか、それとも東京モノレールを使うのでしょうか。

 麻布十番で下車。岩本町から麻布十番までは、最短経路の馬喰横山/東日本橋・都営浅草線・大門経由で7.9km、2区となるため、既に引き落とされた170円に加えて、さらに40円引き落とされ、カードの残額は790円になりました。

4-7 岩本町17馬横*83
*東日本橋 17蔵前*83
*  蔵前 17十番*79

麻布十番〜日比谷(溜池山王/国会議事堂前経由 南北線 6:07-6:11 千代田線 6:18-6:22)

 都営大江戸線と営団南北線の麻布十番駅は、直線距離こそそれほど離れていませんが、双方のコンコースにはエスカレータを3本乗り継ぐほどの高低差があり、しかも同じ場所を行ったり来たりするような構造になっているので、思いのほか乗換えに時間をとります。交通局や帝都高速度交通営団(以下、営団)の公式Webによると、乗換時間は6分とされていたので、ここでも若干の余裕をみて8分の乗り継ぎ時間をとっていましたが、さほど広くない連絡通路を歩いて、南北線の改札口に辿り着いた時には、そろそろ乗るべき列車が到着しようかという状況でした。

4-7 岩本町17馬横*83
*東日本橋 17蔵前*83
*  蔵前 17十番*79
*営麻布十 26    

 改札機を通過すると、先頭には「*」が印字され、前引き額が260円になっていました。ちゃんと運賃計算上も、都営地下鉄から営団地下鉄に乗り継ぐ扱いになったようです。

 ここから日比谷/有楽町まで行くわけですが、そうであればわざわざ麻布十番まで来なくても月島で乗り換えればもっと効率よく回れる一筆書きのルートは作れますし、他にも門前仲町・新橋・東銀座・六本木・青山一丁目で乗り換えても一筆書きのルートは作れます。そこをあえて麻布十番で乗り換えたのは、他でもない南北線に乗るためです。半蔵門線押上延長後は、南北線をうまく含めたルートを他にも作ることが可能になりますが、現時点では麻布十番で都営地下鉄と営団地下鉄を乗り継ぐ以外のルートは見当たりませんでした。

 ホームドアの向こうに滑り込んできたのは、営団車9116を先頭車とする浦和美園行。二駅進んで溜池山王に到着。何度か乗り換えたことがある銀座線へ乗り換える階段とは逆側のエスカレータを上がり、複雑な連絡通路を歩いていると、意外なほどアッサリと千代田線のホームに辿り着きました。営団の公式Webによると乗換え時間は6分となっていますが、それほどかからなかったと思います。

 S字型に曲がった丸いトンネルの中にあるホームには、駅員が二人配置され、電車はゆっくり到着します。到着したのは営団車6026を先頭車とする我孫子行。二駅進んで日比谷に到着。途中の霞ヶ関では、有楽町線との間を結ぶ連絡線が分岐していたはずなのですが、なにやらよく分からないうちに通り過ぎてしまいました。ここで初めて営団同士の改札外乗換えのために下車。

4-7 岩本町17馬横*83
*東日本橋 17蔵前*83
*  蔵前 17十番*79
*営麻布十 26EI比*74

 印字を見たとき、日比谷の「日比」と印字しようとして「日」が印字不良になったのかと思いましたが、営団を意味する「EI」だということに、後から気付きました。

有楽町〜九段下(永田町経由 有楽町線 6:27-6:31 半蔵門線 6:37-6:39)

 日比谷駅の千代田線改札口と有楽町駅の改札口を結ぶ連絡改札の途中には、一旦階段を下りてまた上がる個所があるのですが、ホンの短い距離で向かい合ったこの階段、なぜか幅が違います。途中で脇にそれる通路や階段があるわけでもないのに、なんとも不思議です。

 今までは、いずれの乗換駅でも交通局や営団の公式Webに掲載されている乗換時間以上の乗り継ぎ時間を確保してきましたが、ここで初めて6分の乗換時間とされているところ、5分の乗り継ぎ時間しか確保しませんでした。事前にルートを考えていた段階では、1分ぐらいだったら何とかなるだろうと思っていたためです。ところが、実際に旅を始めてみると、溜池山王/国会議事堂前での乗換えを除けば、2分ほど余裕をみてもカツカツの乗り継ぎになっていたことから、走らない程度に早足で乗り換えたところ、ギリギリのところで、営団車7006を先頭車とする小手指行に乗ることができました。

4-7 岩本町17馬横*83
*東日本橋 17蔵前*83
*  蔵前 17十番*79
*営麻布十 26EI比*74
*営有楽町 26    

 二駅進んで永田町に到着。途中の桜田門では、千代田線の霞ヶ関から分岐した連絡線が合流してくるはずなのですが、こちらもなにやらよく分からないうちに通り過ぎてしまいました。営団の公式Webによると、永田町での有楽町線から半蔵門線への乗換え時間は5分ということになっていますが、エスカレータを歩かなくても十分余裕を持って半蔵門線ホームに到着。ただ、ホームが妙に臭っていました…。

 しばらくして到着したのは、今回の旅ではじめての地下鉄乗入れ車となる東急8601を先頭車とする水天宮前行。車内には、都営大江戸線の大門で見た時よりも大きいキャリーバッグを旅のお供にしている人を結構見かけました。T-CATからリムジンで成田空港へ向かうんでしょうか。

 二駅進んで、九段下に到着。狭いホームを移動し、階段を上がって、改札を出場。九段下の半蔵門線(水天宮前方面)と都営新宿線(新宿方面)のホームは、壁一つ隔てて背中合せに存在するそうですが、水天宮前行ホームの狭さが、2ヶ所ある半蔵門線の改札口をつなぐ改札内連絡通路のためだとすると、壁を取っ払っても新宿方面行ホームと一体的な構造にはならなさそうです。

4-7 岩本町17馬横*83
*東日本橋 17蔵前*83
*  蔵前 17十番*79
*営麻布十 26EI比*74
*営有楽町 26EI九*74

九段下〜飯田橋(東西線 6:46-6:47)

 改札外乗換えというと、同一駅(あるいは同一駅扱い)でありながら場所が離れているケースがほとんどですが、九段下に限っては半蔵門線と東西線のホームが十字型に交差しています。他都市の地下鉄だったらなんとかして改札内で連絡させそうな位置関係です。それだけ東京では地下鉄同士の乗換えのために一旦改札を出るケースもあるということが浸透しているということなのでしょうか。東西線中野方面行ホームの改札口から入場。

4-7 岩本町17馬横*83
*東日本橋 17蔵前*83
*  蔵前 17十番*79
*営麻布十 26EI比*74
*営有楽町 26EI九*74
*営九段下 26    

 営団の公式Webによると乗換え時間は2分、予定では7分の乗り継ぎ時間があり、余裕があったので、飯田橋での乗換えのことを考えて先頭車の位置までホームを移動すると、しばらくして営団車05-020を先頭車とした中野行が入線。乗ったと思ったら、もう飯田橋に到着。エスカレータを上がって、改札を出場。

4-7 岩本町17馬横*83
*東日本橋 17蔵前*83
*  蔵前 17十番*79
*営麻布十 26EI比*74
*営有楽町 26EI九*74
*営九段下 26EI飯*74

飯田橋〜池袋(有楽町線 6:51-7:01)

 営団の公式Webによると、飯田橋での東西線から有楽町線への乗換え時間は4分。予定している乗り継ぎ時間も4分。ゆっくり歩いていては間に合わないであろうことは、今までのことから容易に想像がつきます。腕時計を何度も確認しながら早足で歩き、南北線の改札を入って有楽町線ホームへの階段を下りると、営団車7024を先頭車とする小手指行が、今まさに扉を閉めようとしているところでした。

4-7 岩本町17馬横*83
*東日本橋 17蔵前*83
*  蔵前 17十番*79
*営麻布十 26EI比*74
*営有楽町 26EI九*74
*営九段下 26EI飯*74
*営飯田橋 26    

 旅をはじめてからここまで、ほとんどの区間で1〜2駅乗っては降りるを繰り返してきましたが、ここでようやく都営大江戸線以来のまとまった時間の乗車となりました。といっても、4駅間・約10分。座ってゆっくりする間もなく、池袋に到着。階段を上がって改札を出場。

 麻布十番から永田町・飯田橋経由で池袋まで営団地下鉄を利用するのであれば、南北線と有楽町線を乗り継ぐのが最も素直なルートですが、わざわざ日比谷/有楽町や九段下に寄り道して改札外乗換えを繰り返しても、自動改札機は文句も言わずに黙々と最安経路での運賃計算と印字を繰り返してくれます。

4-7 岩本町17馬横*83
*東日本橋 17蔵前*83
*  蔵前 17十番*79
*営麻布十 26EI比*74
*営有楽町 26EI九*74
*営九段下 26EI飯*74
*営飯田橋 26EI池*74

池袋〜淡路町(丸ノ内線 7:05-7:17)

 有楽町線の改札を出てから、JRと東武線のコンコースの間にあるオレンジロードを抜けて、丸ノ内線の改札へ。営団の公式Webによると乗換え時間は5分、予定では乗り継ぎ時間が4分と、日比谷/有楽町に続いて余裕のない行程を組みましたが、次の淡路町/新御茶ノ水の乗換え時間に余裕があるので、丸ノ内線はその次の電車でも、その後の行程に影響は及びません。電車を乗り継ぐために歩いているのか、歩くために電車を乗り継いでいるのか分からなくなるぐらい歩いて、だんだん疲れてきたので、早足で歩くのをやめて、ゆっくり歩いて改札を入場。

4-7 岩本町17馬横*83
*東日本橋 17蔵前*83
*  蔵前 17十番*79
*営麻布十 26EI比*74
*営有楽町 26EI九*74
*営九段下 26EI飯*74
*営飯田橋 26EI池*74
*営 池袋 26    

 階段を下りてホームに辿り着くと、目の前に停車している02-134を先頭車とする荻窪行は7時05分発との表示。どうやら乗車する予定の電車に間に合ったようなので、迷わず乗車。岩本町から旅を開始して、蔵前で地上を歩いて以来、これまでずっと地下にいましたが、茗荷谷で久しぶりに地上へ顔を出しました。まだ雨が降っているようです。

 一旦地下へ戻って、後楽園で再び地上へ。東京ドームを右手に見ながら再度地下にもぐって、本郷三丁目。御茶ノ水を出てすぐに川を渡って、JRの下を通り抜け、しばらく進むと淡路町。ここで下車。改札を抜け、丸ノ内線の下をくぐって反対側にまわった後、小川町(都営新宿線)の改札を横に見ながら、新御茶ノ水へと歩きます。

4-7 岩本町17馬横*83
*東日本橋 17蔵前*83
*  蔵前 17十番*79
*営麻布十 26EI比*74
*営有楽町 26EI九*74
*営九段下 26EI飯*74
*営飯田橋 26EI池*74
*営 池袋 26淡路*74

新御茶ノ水〜上野(北千住経由 千代田線 7:29-7:42 日比谷線 7:50-7:59)

 エレベータ設置工事をしている脇の階段を上がってから右に折れてしばらく進むと、新御茶ノ水駅の改札口が見えてきます。もともと別の駅だった淡路町と新御茶ノ水が同一駅扱いになったのは、後に開業した都営新宿線の小川町が両駅の間にできたことで、それぞれが小川町との乗換駅になったことによります。近年では都営大江戸線の上野御徒町が間に開業して同一駅扱いになった上野広小路(銀座線)と仲御徒町(日比谷線)の例が相当します。

 営団の公式Webによると、淡路町から新御茶ノ水への乗換え時間は7分。それに対して、予定している乗り継ぎ時間は12分。馬喰横山/東日本橋以来、久々に余裕を持って乗り換えが出来ました。

4-7 岩本町17馬横*83
*東日本橋 17蔵前*83
*  蔵前 17十番*79
*営麻布十 26EI比*74
*営有楽町 26EI九*74
*営九段下 26EI飯*74
*営飯田橋 26EI池*74
*営 池袋 26淡路*74
*新御茶水 26    

 長いエスカレータを下りて、ホームでしばらく待っていると、やってきたのはJR車クハ209-1002を先頭車とする我孫子行。地下鉄線内を走っているとは思えないぐらい静かだったことと、これまでの疲れもあって、座席に着いて電車が動き出した時には、眠りに落ちていました。何を隠そう、私はこの座席が結構お気に入りなのです。少なくとも、混雑対策の名のもとに背もたれを立てただけ、座面の奥行を詰めただけの国鉄車の座席などより、はるかによく考えられ、数段いい出来ですし、民鉄が採用する類似の座席を凌駕する座り心地だと、私は思います。いまこうしてパソコンを前にして座っている椅子がまさにこのタイプの椅子で、正しい座り方だけでなく、姿勢を崩した座り方(寝かた)にも慣れているからというのもあるのですが、ヘンに柔らかくてすぐにヘタってしまう座席や、ただ凹ませただけのバケットシート、どっかり腰をおろさせるような低い座面の座席は、腰に負担がかかってしまい、かえって疲れる原因になるので、好みではありません(余談ですが、これらはクロスシート、特に転換クロスシートが私の肌に合わない理由の一部にもなっています)。座り心地の感覚には個人差がありますから、一概には言えませんが…。

 気持ちよく寝ていると、どうやら既に北千住に到着している様子。慌てて降車。エスカレータを3本通って、高々架の日比谷線ホームへ移動すると、ほどなく東武線から直通の、営団車03-107を先頭車とする中目黒行が入線。日曜日といえども、さすがにこの時間帯になると都心へ向かう人はそこそこおり、座席には座れなくなりました。しばらく停車した後、発車。南千住の先までは地上や高架を走り、地下にもぐって3駅進むと上野、ここで下車。

4-7 岩本町17馬横*83
*東日本橋 17蔵前*83
*  蔵前 17十番*79
*営麻布十 26EI比*74
*営有楽町 26EI九*74
*営九段下 26EI飯*74
*営飯田橋 26EI池*74
*営 池袋 26淡路*74
*新御茶水 26EI上*74

上野〜上野広小路(銀座線 8:05-8:07)

 営団の公式Webによると、上野の日比谷線と銀座線の乗換え時間は2分。予定している乗り継ぎ時間は6分。少し余裕があるので、いままで一度も行ったことがなかった京成上野へ寄り道しようかと思いましたが、銀座線の上野からでも4分かかるとのことなので、やめました。

4-7 岩本町17馬横*83
*東日本橋 17蔵前*83
*  蔵前 17十番*79
*営麻布十 26EI比*74
*営有楽町 26EI九*74
*営九段下 26EI飯*74
*営飯田橋 26EI池*74
*営 池袋 26淡路*74
*新御茶水 26EI上*74
*営 上野 26    

 改札を入り、日比谷線ホームとは逆の曲線を描く銀座線ホームに下りてしばらくすると、01-138を先頭車とする渋谷行が入線。前面・側面には、U-linerと切り抜かれた派手なフィルムがはられていました。一駅進んで、上野広小路で下車。改札を出たら松坂屋との連絡口を見ようと思っていたのに、忘れてしまいました。

4-7 岩本町17馬横*83
*東日本橋 17蔵前*83
*  蔵前 17十番*79
*営麻布十 26EI比*74
*営有楽町 26EI九*74
*営九段下 26EI飯*74
*営飯田橋 26EI池*74
*営 池袋 26淡路*74
*新御茶水 26EI上*74
*営 上野 26上広*74

仲御徒町〜大手町(茅場町経由 日比谷線 8:15-8:23 東西線 8:29-8:32)

 営団の公式Webによると、上野広小路から仲御徒町までの乗換え時間は9分。予定している乗り継ぎ時間は8分。ここでも乗り継ぎ時間が1分不足していますが、乗り換える距離が長いので、少々早足で歩けばなんとかなる…、と思ってはいたものの、上野広小路で松坂屋との連絡口を見忘れるあたり、やはり焦っていたようです(^^;。都営大江戸線の改札や定期券売り場を横に見ながら、少し勾配のついた連絡通路を歩き、エスカレータを2本通ると、仲御徒町駅に到着。若干時間の余裕がありました。

4-7 岩本町17馬横*83
*東日本橋 17蔵前*83
*  蔵前 17十番*79
*営麻布十 26EI比*74
*営有楽町 26EI九*74
*営九段下 26EI飯*74
*営飯田橋 26EI池*74
*営 池袋 26淡路*74
*新御茶水 26EI上*74
*営 上野 26上広*74
*仲御徒町 26    

 ガランとしたホームに到着したのは、東武車21807を先頭車とする中目黒行。日比谷線といえば5DOORS車に乗りたかったのですが、叶いませんでした。あまり乗客の入れ替わりがないままに、茅場町に到着。乗っていた最後尾の車両は、東西線への乗換え階段に近いこともあってか、ほとんどの乗客が降りました。そんな皆さんと一緒に降車、一緒に東西線ホームへ。

 乗換え時間に少し余裕があったので、大手町での乗換えを考えて東西線ホームの前方へ移動。やってきたのは、東葉高速車1100を先頭車とする中野行。はじめて乗った東葉高速鉄道の車両は、乗ってしまえば特にタネ車である営団5000系の冷改車と違った印象は持ちませんでした。それと同時に、東西線といえばワイドドア車に乗りたかったのですが、叶いませんでした。茅場町を発車し、A線・B線が近づいたかと思うと離れて、しばらく走って日本橋。次が大手町。この両駅で、乗客の多くが降りました。私も一緒に下車。

4-7 岩本町17馬横*83
*東日本橋 17蔵前*83
*  蔵前 17十番*79
*営麻布十 26EI比*74
*営有楽町 26EI九*74
*営九段下 26EI飯*74
*営飯田橋 26EI池*74
*営 池袋 26淡路*74
*新御茶水 26EI上*74
*営 上野 26上広*74
*仲御徒町 26EI手*74

大手町〜三越前(半蔵門線 8:41-8:43)

 大きすぎて使いにくいという評価がある大手町。なにも好き好んで大きくしたんじゃないとは思いますが、千代田線〜半蔵門線を除けば、乗換えに手間と時間がかかることは確かです。大手町には、営団4路線・都営1路線が乗り入れており、そのうち営団4路線のホームは、四角形の四辺を構成するように全て改札内でつながっています。ただし、反時計回りに丸ノ内線〜半蔵門線〜千代田線〜東西線と、改札内でつながっているのはここまでで、最後の東西線〜丸ノ内線だけはそうではないため、一部で改札外乗換えも認められています。

 営団の公式Webを見てみると、改札外乗換えが出来るケースが挙げられており、大手町もそのなかに含まれています。ただ、乗換え可能な路線については、二通りの表記が見られます。

写真:永田町のポスター よくよく見ると、千代田線の両脇にある読点と中黒の位置が逆になっています。後者については、実際に使われていたポスターを営団の公式Web内で紹介しているもののようですが、改札を出て乗り換えるケースに上野広小路/仲御徒町が入っていないので、古いもののようです。永田町で掲出されていたポスターは、少し見にくいですが写真のように前者の表記になっていますので、最近では前者に統一されているのかもしれません。

 写真の飯田橋のところを見ると、一旦改札を出て乗り継ぐ路線は「東西線と有楽町線・南北線」となっています。飯田橋の駅の構造から考えて、東西線〜有楽町線と東西線〜南北線が改札を出て乗り換えるケースで、有楽町線〜南北線は改札内で乗り換えられますから、中黒の意味は自ずと明らかになります。

 そうすると、上記の二通りの表記では、丸ノ内線〜東西線と東西線〜半蔵門線については、いずれも改札外乗換えだということで一致していますが、千代田線から改札を出て乗り換える路線については、前者だと半蔵門線、後者だと丸ノ内線と、異なることになります。千代田線と半蔵門線のホームは最短経路で改札内連絡通路がつながっていますし、半蔵門線が大手町まで達していなかった頃のことを考えると、千代田線と改札外乗換えが出来るのは丸ノ内線と考えるのが自然だとは思うのですが、実際に現在駅で見られるポスターが写真のとおりですから…、一体どちらが正しいんでしょうかね?

 今回は東西線と半蔵門線の乗換えを選択したので、特に問題なく改札を入場。ただ、そこは丸ノ内線の改札口で、丸ノ内線ホームを通って半蔵門線ホームに達しました。

4-7 岩本町17馬横*83
*東日本橋 17蔵前*83
*  蔵前 17十番*79
*営麻布十 26EI比*74
*営有楽町 26EI九*74
*営九段下 26EI飯*74
*営飯田橋 26EI池*74
*営 池袋 26淡路*74
*新御茶水 26EI上*74
*営 上野 26上広*74
*仲御徒町 26EI手*74
*営大手町 26    

 しばらくしてやってきたのは、東急車8617を先頭車とする水天宮前行。今回の旅で唯一、半蔵門線だけ地下鉄車両に乗れませんでした。いま来た道を引き返すように一駅乗ると三越前。ここで下車して、最後の改札外乗換えに向かいます。

4-7 岩本町17馬横*83
*東日本橋 17蔵前*83
*  蔵前 17十番*79
*営麻布十 26EI比*74
*営有楽町 26EI九*74
*営九段下 26EI飯*74
*営飯田橋 26EI池*74
*営 池袋 26淡路*74
*新御茶水 26EI上*74
*営 上野 26上広*74
*仲御徒町 26EI手*74
*営大手町 26三越*74

三越前〜神田(銀座線 8:49-8:51)

 三越前駅のホームは、銀座線と半蔵門線とで随分離れた位置にありますが、ぞれぞれが三越百貨店の北側と南側にありますので、いずれも三越の前にあることに違いありません。たとえ半蔵門線の三越前駅が、銀座線の三越前駅よりも日本橋駅に近くてもです。両線の改札外をつなぐ連絡通路を歩いていると、三越百貨店への入口がいくつかあり、「半蔵門線口」や「銀座線口」といった名前がつけられていました。

4-7 岩本町17馬横*83
*東日本橋 17蔵前*83
*  蔵前 17十番*79
*営麻布十 26EI比*74
*営有楽町 26EI九*74
*営九段下 26EI飯*74
*営飯田橋 26EI池*74
*営 池袋 26淡路*74
*新御茶水 26EI上*74
*営 上野 26上広*74
*仲御徒町 26EI手*74
*営大手町 26三越*74
* 三越前 26    

 改札外乗換えとしてはここが最後。各駅の自動改札機は、ちゃんと最後まで改札外乗換え扱いを続けてくれました。都合12個の「*」が、印字された各行の先頭を飾り、あとは神田で下車した際に残額が「*74」となっていれば、旅は完成ということになります。

 最後の花道を飾るのは、01-637を先頭車とする浅草行。銀座線の最新編成でした。旅の起点である岩本町へ近づくように一駅進むと、そこは旅の終点、神田です。

4-7 岩本町17馬横*83
*東日本橋 17蔵前*83
*  蔵前 17十番*79
*営麻布十 26EI比*74
*営有楽町 26EI九*74
*営九段下 26EI飯*74
*営飯田橋 26EI池*74
*営 池袋 26淡路*74
*新御茶水 26EI上*74
*営 上野 26上広*74
*仲御徒町 26EI手*74
*営大手町 26三越*74
* 三越前 26神田*74
実物のカードの印字

 ホームの端にある改札を抜けると、印字されたのは間違いなく「*74」、3時間35分に及んだ暇つぶしの旅は、これにて完成です。

 このあと、神田8時56分発の青梅特快青梅行に乗車し、9時08分に新宿到着。予定通り、新宿9時15分発の湘南新宿ライン逗子行の乗客になりました。


なぜ都営三田線に乗れなかったのか

 最初に挙げた6つの条件のうち、5つは旅に組み込むことができました。ルートの起点および終点はJRと乗り継げる駅を選び、全ての改札外乗換え駅を経由しましたし、パスネットのカードを使って、260円で旅を完成させました。新宿9時15分発の湘南新宿ライン逗子行に乗ることもできました。しかし、「4.地下鉄全路線に乗る」だけは都営三田線をルートに組み込めなかったため達成できませんでした。なぜ都営三田線に乗れなかったのかを、どのようにルートを作ったかを書き進めながら検証したいと思います。

ルートの作り方

 営団地下鉄・都営地下鉄の全改札外乗換駅を経由するルートを作る上で重要なのは、「同じ駅を2度以上通ってはいけないこと」と「営団〜都営の乗り継ぎは1回しかできない」ことです。前者については、チェックされるのは改札を通ったときだけなので、そこでダブらなければ(多分)咎められることはありませんが、当然それ以外でもダブってはいけません。ルールを守りながらルートを作っていくところが、この遊びの醍醐味でもあります。

 後者については、「営団〜都営〜営団」や「都営〜営団〜都営」といった乗り方ができないことを意味します。営団は営団で、都営は都営で、それぞれ全ての改札外乗換え駅を経由するルートを作って、営団〜都営の接続駅でつなぎ合わせたものが、最終的なルートとなります。ただ、ちょっとセコい手ですが、目黒から旅を開始して都営線経由で営団線に向かう途中、目黒〜白金高輪間で営団車に乗って南北線気分を味わう(営団線のルート内で、南北線を省略する)というのは使えるかもしれません。逆に、目黒から旅を開始して営団線経由で都営線に向かう途中、目黒〜白金高輪間で都営車に乗って三田線気分を味わうというのは、白金台や白金高輪の雰囲気が南北線風なだけに、ちょっと無理がありそうです。

 とりあえず、営団と都営のルートを別々に作ってみます。東京の地下鉄の路線図を見ると、山手線の内側は営団線がビッシリ網の目のように張り巡らされていますが、東側や南側は手薄で、都営線の方が目立ちます。人形町〜東銀座の日比谷線各駅や日本橋・新橋を営団のルートから外せば、都営浅草線全線、都営三田線の内幸町〜目黒、都営新宿線の岩本町以東各駅、都営大江戸線の新御徒町〜赤羽橋などが、都営のルートとして活用できそうです。

都営線のルートを作る

 都営の改札外乗換え駅は2駅。この2駅を経由するルートは大きく分けて2種類考えられます。

蔵前と東日本橋の間を、都営浅草線で結ぶルート

 この場合、両駅で都営浅草線に乗り換えることになるので、都営新宿線から都営浅草線を間に挟んで都営大江戸線へ抜けるルートになります。ただし、小川町(淡路町/新御茶ノ水)と上野御徒町(上野広小路/仲御徒町)はいずれも営団の改札外乗換え駅なので都営線のルートとしては経由できません。考えられる案としては、以下の4つが挙げられます。

  1. 岩本町〜馬喰横山/東日本橋〜蔵前〜清澄白河方面…
  2. 浜町〜馬喰横山/東日本橋〜蔵前〜清澄白河方面…
  3. 新御徒町〜蔵前〜東日本橋/馬喰横山〜森下〜清澄白河方面…
  4. 両国〜蔵前〜東日本橋/馬喰横山〜森下〜清澄白河方面…

 今回の旅で選択した1.のルートをはじめ、いずれも都営大江戸線で清澄白河方面へと進み、営団線へと乗り継ぐルートになります。都営三田線をルートに組み込もうと思うと、大門・三田と経由して日比谷または白金高輪へと向かうことになりますが、日比谷(日比谷/有楽町)は営団の改札外乗換え駅ですので都営〜営団の乗換えには使えません。白金高輪は都営線と営団線が改札内で乗り換えられてしまうため条件5.を満たしませんし、白金高輪で都営〜営団を乗り継いで乗継割引が適用されるのかどうかが営団・交通局とも公式Webには明記されておらず、条件2.も満たさない可能性が考えられ、積極的には選択しづらいところです。

蔵前と馬喰横山の間を、都営大江戸線と都営新宿線で結ぶルート

 これには、3つの案が考えられます。

  1. 浅草橋〜蔵前〜森下〜馬喰横山/東日本橋〜人形町方面…
  2. 浅草橋〜東日本橋/馬喰横山〜森下〜蔵前〜浅草(〜営団線…)
  3. …人形町方面〜東日本橋/馬喰横山〜森下〜蔵前〜浅草(〜営団線…)

 1.のルートで都営三田線を組み込もうとすると、直上の項と同じ問題が発生します。2.のルートでは、都営三田線にかすりもしません。

 残るは、3.のルートです。三田を除く内幸町〜目黒の各駅を起点として、三田で都営浅草線に乗り換えれば、うまくつながります。前にも書きましたが、人形町〜東銀座の日比谷線各駅や日本橋・新橋を営団のルートから外せば、そしてセコい手を使えば、東京の地下鉄全路線に乗ることが可能です……

営団線のルートを作る

 営団の改札外乗換え駅は、全部で9駅。各線別に改札外乗換え駅を挙げると、このようになります。

 南北線以外はいずれも改札外乗換え駅を3ヶ所を抱えていますが、南北線だけは1ヶ所しかありません。また、南北線以外は、乗換え可能な路線が1路線しかない改札外乗換え駅を抱えているので、必然的にその路線を使うことになりますが、飯田橋は南北線〜東西線の改札外乗換え駅であると同時に、有楽町線〜東西線の改札外乗換え駅でもあり、かつ飯田橋を挟んで池袋と有楽町にも改札外乗換え駅を抱える有楽町線をどうしても優先的に経由せざるを得ないことから、南北線をルートに組み込むことは難しくなってきます。永田町〜溜池山王のように、銀座線でも丸ノ内線でも経由できるところを無理に南北線を使うことはできますが…。

 それはともかく、これらのうち、現在は半蔵門線の水天宮前が終点になっていてルートを継続できないために、押上延長までは基本的にペアで経由せざるを得ないのが、三越前と大手町です。この両駅を経由する方法は、(大手町で、千代田線と半蔵門線が改札外乗換え不可だとすると)3種類に限られます。

  1. …神田方面〜三越前〜大手町〜竹橋方面…
  2. …神田方面〜三越前〜大手町〜日本橋方面…
  3. …日本橋方面〜三越前〜大手町〜竹橋方面…

 このうち、2.と3.は、ルートとしては継続できますが、既に日本橋を通っているために都営三田線を都営線のルートに組み込むことができません。ちなみに今回の旅で選択したのは、2.のルートです。

 残る1.のルートについては、竹橋から先のルートを作ってみることにします。

           ┌→飯田橋→中野×
           │   └→九段下×
       ┌→市ヶ谷→四ツ谷→赤坂見附・永田町×
竹橋     ├──────┐└→荻窪・方南町×
 ↓     │      ↓     ┌→永田町×
 九段下→永田町/赤坂見附→四ツ谷→市ヶ谷→飯田橋→中野×
   ↓   │    │   │       └→九段下×
  大手町× │    │   ├→荻窪・方南町×   ┌→赤坂見附・永田町×
       │    │   └→赤坂見附・永田町× ├→目黒×
       │    ├────→国会議事堂前/溜池山王→新橋×  ┌→永田町×
       │    │          ├→霞ヶ関→日比谷/有楽町→新木場×
       │    │          │   └→中目黒×
       │    │          └→表参道→赤坂見附・永田町×
       │    │              ├→代々木上原×
       │    │              └→渋谷×
       │    ├───────────────────────────┐
       │    │ ┌→代々木上原×    ┌→赤坂見附・永田町×   │
       │    ↓ ├→渋谷×       ├→目黒×         │
       ├───→表参道→国会議事堂前/溜池山王→新橋×         │
       │             ├→赤坂見附×     ┌→永田町× │
       │             └→霞ヶ関→日比谷/有楽町→新木場× │
       │                 └→中目黒×         ↓             ┌→中目黒×  ┌→永田町×
       ├───────────────────────────────→溜池山王/国会議事堂前→霞ヶ関→日比谷/有楽町→新木場×
       └→有楽町/日比谷→大手町×                      ├→新橋×  ├→赤坂見附×
               ├→銀座→大手町×                   ├→目黒×  └→表参道→赤坂見附・永田町×
               │  ├→日本橋×     ┌→赤坂見附×       └→赤坂見附・永田町×├→代々木上原×
               │  ├→東銀座×     ├→表参道→赤坂見附・永田町×          └→渋谷×
               │  ├→新橋×      │   ├→代々木上原×
               │  └→霞ヶ関→日比谷× │   └→渋谷×
               │      ├→中目黒× │ ┌→新橋×
               │      ↓    ┌─┘ ├→目黒×
               └→霞ヶ関─→国会議事堂前/溜池山王→赤坂見附・永田町×
                   ├→中目黒×
                   └→銀座→日比谷×
                      ├→大手町×
                      ├→日本橋×
                      ├→東銀座×
                      └→新橋×

 なにやらややこしくなってきましたが、いずれもルートとして行き詰まることになります。そのパターンには3種類あります。

  1. 既に一度経由した駅に戻ってしまうケース(大手町・九段下・永田町・赤坂見附・日比谷)
  2. ルートの途中で、路線の終点に達してしまうケース(中野・荻窪・方南町・目黒・新木場・中目黒・代々木上原・渋谷)
  3. ルートが、都営浅草線も乗り入れる駅に達してしまうケース(新橋・日本橋・東銀座)

 1.と2.については、都営三田線云々を抜きにしても、ルートとして成立しません。3.はルートとしては継続できますが、三田〜東日本橋を都営浅草線で通過することによってルートに組み込むことが可能な都営三田線は、ルートに組み込めなくなります。よって、現在の路線網では、上記の6つの条件を全て満たすことはできません。

余談

 「現在は半蔵門線の水天宮前が終点になっていてルートを継続できないために、押上延長までは基本的にペアで経由せざるを得ないのが、三越前と大手町です。」と書きましたが、確かに押上延長後は、押上と清澄白河が都営〜営団の乗継駅になると思われるので、それを活用することで、三越前と大手町をペアで経由する必要はなくなります。ただ、「…清澄白河〜三越前〜上野広小路/仲御徒町〜上野〜浅草」ではルートが継続できませんし、「…清澄白河〜三越前〜日本橋…」や「…清澄白河〜三越前〜上野広小路/仲御徒町〜人形町…」では都営浅草線も乗り入れる駅を経由してしまい、やはり都営三田線をルートに組み込むことができません。

 当初ルートを考えていたときは、営団の公式Webを見て、大手町で千代田線〜半蔵門線の改札外乗換えが可能なものだと思っていたので、日本橋を避けるルートは比較的容易に考えられたのですが、それが怪しいと分かった時から、日本橋は避けて通れない駅になり、都営三田線がはるか彼方にある手の届かない路線のようにすら感じられました。


あとがき

 南北線にてこずり、大手町に翻弄され、都営三田線に逃げられ…、日本橋に都営浅草線が乗り入れてなければ…、などとも思いながらも、多くの制約の中でルートを考えるのは楽しい作業でした。半蔵門線押上延長や営団13号線渋谷延伸が完成すれば、また東京の地下鉄網が変化し、現在の路線網では実現できない新たなルートが考えられることになります。そのときは都営三田線に乗れるでしょうかね。

 頭の体操は楽しかったのですが、検証の旅はあまりに早足だったために、疲れました(^^;。たとえ30分以内といえども乗換駅で一旦改札を出られることを活かして、地上へ出て街の様子を見るなどしながらゆっくりまわって、もう少し楽しみたいものです。なにしろ、冒頭で「JRに乗っても、結局『乗っているだけ』になってしまい、逆に車中で暇を持て余してしまう」なんてことを書いておきながら、結局やってたのは、地下鉄に「乗っているだけ」でしたからね(苦笑)。乗換えに忙しくて、暇を持て余すことはなかったけど…。

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