第26回:乗車率レポート(2009年秋:土休日ダイヤ・直通臨時列車運転日)

U.R.L. 2009年11月16日(月)初出

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 2009年秋の行楽シーズンには、10月31日(土)・11月1日(日)・11月3日(火・祝)・11月7日(土)・11月8日(日)・11月14日(土)・11月15日(日)に高速神戸および宝塚(今津線経由)〜嵐山を結ぶ直通臨時列車が運転されました(高速神戸発着列車は、11月16日〜27日のうち平日にも運転)。その最終日の利用状況を、各列車・各車両の乗車率を連写画像を合成することで視覚化したものを使用して、レポートします。

 調査日は2009年11月15日(日)。気象庁の気象統計情報によると、京都(京都府南部)の天気は晴れのち曇り、最高気温16.5℃、最低気温9.7℃。

 撮影対象列車は、梅田を主に午前中(8時59分〜12時00分)に発車する河原町ゆき特急と、それと高槻市で接続する河原町ゆき準急と普通、および臨時列車、計40列車。撮影場所は、阪急京都本線・長岡天神〜大山崎間の、ほぼ中間地点。ブラインドによって車内の様子が窺えなくなることを極力避けるため、逆光側からの撮影です。写真の向かって左側が河原町方面で、左側の車両を先頭に、列車は右から左へと走っています。


 各項では、臨時列車を除いて2列車が一組となっています。これは、高槻市で準急または普通と接続を取る特急を組み合わせたもので、走ってきた順番どおりに掲載しています。

 各列車の通過時刻は、河原町寄りの先頭車を写した際に、カメラ内の時計が記録した時刻です。全て撮影し終えた約45分後に日本標準時と照合したところ、約40秒進んでいる状態でした。

 なお、このレポート内に掲載している列車の長岡天神発車時刻は、駅の時刻表によると、河原町ゆき特急は末尾0分、準急・普通は末尾4分です。


梅田8時59分発の特急ほか

 特  急 (3ドアロング車8連) 09:28:33通過

 準  急 (3ドアロング車8連) 09:34:17通過


梅田9時10分発の特急ほか

 特  急 (3ドアロング車8連) 09:38:25通過

 普  通 (3ドアロング車8連) 09:43:12通過


梅田9時20分発の特急ほか

 特  急 (2ドア車8連) 09:49:17通過

 準  急 (3ドアロング車8連) 09:53:44通過


梅田9時30分発の特急ほか

 特  急 (3ドアクロス車8連) 09:58:47通過

 準  急 (3ドアロング車7連) 10:03:22通過


梅田9時40分発の特急ほか

 特  急 (3ドアクロス車8連) 10:08:30通過

 準  急 (3ドアロング車8連) 10:13:13通過


梅田9時50分発の特急ほか

 特  急 (3ドアクロス車8連) 10:18:09通過

 準  急 (3ドアロング車8連) 10:23:15通過


梅田10時00分発の特急ほか

 特  急 (2ドア車8連) 10:29:13通過

 準  急 (3ドアロング車7連) 10:33:40通過


梅田10時10分発の特急ほか

 特  急 (3ドアロング車8連) 10:38:42通過

 準  急 (3ドアロング車8連) 10:43:09通過


梅田10時20分発の特急ほか

 特  急 (3ドアクロス車8連) 10:49:37通過

 準  急 (3ドアロング車8連) 10:53:54通過


梅田10時30分発の特急ほか

 特  急 (3ドアクロス車8連) 10:58:45通過

 準  急 (3ドアロング車7連) 11:03:13通過


高速神戸9時53分発の臨時列車

 臨  時 (3ドアロング車6連) 11:05:15通過

 高速神戸発の嵐山ゆき直通臨時列車。停車駅は、花隈・三宮・六甲・岡本・夙川・西宮北口・塚口・十三・桂・上桂・松尾。嵐山着は、11時23分。


梅田10時40分発の特急ほか

 特  急 (3ドアクロス車8連) 11:09:12通過

 準  急 (3ドアロング車8連) 11:13:42通過


梅田10時50分発の特急ほか

 特  急 (3ドアロング車8連) 11:18:31通過

 準  急 (3ドアロング車7連) 11:23:35通過


宝塚10時23分発の臨時列車

 臨  時 (3ドアロング車6連) 11:25:23通過

 宝塚発今津線経由の嵐山ゆき直通臨時列車。停車駅は、宝塚南口〜門戸厄神の各駅・塚口・十三・桂・上桂・松尾(西宮北口には停車せず)。嵐山着は、11時41分。


梅田11時00分発の特急ほか

 特  急 (2ドア車8連) 11:30:24通過

 準  急 (3ドアロング車8連) 11:35:15通過


梅田11時10分発の特急ほか

 特  急 (3ドアクロス車8連) 11:38:26通過

 準  急 (3ドアロング車7連) 11:43:18通過


梅田11時20分発の特急ほか

 特  急 (3ドアクロス車8連) 11:48:09通過

 準  急 (3ドアロング車8連) 11:53:18通過


梅田11時30分発の特急ほか

 特  急 (3ドアロング車8連) 11:58:23通過

 準  急 (3ドアロング車8連) 12:03:16通過


梅田11時40分発の特急ほか

 特  急 (2ドア車8連) 12:09:11通過

 準  急 (3ドアロング車8連) 12:13:46通過


梅田11時50分発の特急ほか

 特  急 (3ドアロング車8連) 12:18:41通過

 準  急 (3ドアロング車7連) 12:23:30通過


梅田12時00分発の特急ほか

 特  急 (3ドアクロス車8連) 12:28:27通過

 準  急 (3ドアロング車8連) 12:33:12通過


雑感

 2008年秋から行楽シーズンに実施されている神宝線から嵐山への直通列車は、平日のみ運転だった2008年秋・2009年春とは異なり、2009年秋には土休日にも運転されました。その最終日であり、かつ人出がピークを迎える時期に最も近い日であることから、その運転日の中では比較的利用者が多い日だったものと思われます

 この日の午前中、準急は多くの空席が残されている程度の乗車率であることから、特急に乗り切れなかった利用者が流れてきた様子はなく、また特急の混雑を嫌った利用者も多くないものと推察されます。輸送力的なサポートとしての臨時列車(快速「いい古都エクスプレス」のような列車)は必要ない日だったことがわかります

 今回運転された臨時列車は、多客期ゆえの輸送力的なサポートというよりは、通常数回の乗り換えを要するエリアから嵐山への直行サービスによる誘客効果が期待されたものと思われます。発駅および途中までの経由地が異なる2本の臨時列車が運転されましたが、1列車あたりの利用者が減り始める時間帯にあって、2本目(宝塚発今津線経由嵐山ゆき)のほうが利用者が多いように見えるのは、嵐山までより多くの乗り換えを要する今津線からの直通である面が大きいのかもしれません。

 特急は、かなりの利用はあるものの、すし詰めといった様子ではなく、梅田発11時台の列車になると車内に余裕が見え始めます。3ドア車の様子を見る限り、遅延を招くような混雑ではありませんが、2ドア車の扉付近はそうではないようです。

 使用車種ごとの特急の通過時刻をまとめました。カッコ内は、後続列車への影響が大きい臨時列車の直後の列車の本数です。

通過時刻\車種 2ドア車 3ドア車
クロス車 ロング車
末尾8分 0〜29秒 - 4本 2本
30〜59秒 - 3本 4本
末尾9分 0〜29秒 3本 (1本) -
30〜59秒 - 1本 -
末尾0分 0〜29秒 (1本) - -

 2ドア車と3ドア車で、主な通過時刻帯が明らかに異なっていることが分かります。それほど激しい混雑ではなくても、実際の通過時刻の違いになって現れてしまうほど、その対応能力には大きな差があります。2ドア車が運転される行楽シーズンは、2009年秋が最後になるものと思われますが、3ドア車のみとなることで運行にどのような影響が出るのか、あるいは臨時列車や臨時ダイヤにどのような影響が表れるのか、関心のもたれるところです。

 他の乗車率レポート(第25回第23回第22回第21回第20回第3回など)でも、特急の通過時刻をまとめていますので、あわせてご覧ください。


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