2002年12月15日(日)初出
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1997年3月2日に実施されたダイヤ改正では、特急の停車駅に高槻市が追加され、本線普通の半数を置き換えるかたちで新たに快速が設定されました。この快速が梅田〜高槻市間で、20分に1本の特急とほぼ同じスジを交互に運転されるようになったことで、同区間の接続・待避パターンが種別毎に一定化されことから、20分パターンは維持されつつも、全体としてはより10分パターンに近づけられたダイヤとなりました。
このダイヤ改正では、昼間時間帯に新たに快速が設定され、優等種別が特急・急行・快速の三種別に増加しました。
特急は、それまでの途中停車駅(十三・大宮・烏丸)に高槻市が加えられました。これによって、朝夕ラッシュ時に設定されていた通勤特急と停車駅が同じになったため、統合され、終日特急として運行されるようになりました。急行の途中停車駅(十三・淡路・茨木市・高槻市・長岡天神・桂・西院・大宮・烏丸)は、それまでと変化ありません。
新たに設定された快速の途中停車駅は、梅田〜高槻市間の急行停車駅と、高槻市〜河原町間の各駅とされました。全列車、梅田〜河原町間の運転で、区間運転はありません。上牧・水無瀬が最大7連対応であることと、河原町では最大7連対応の2号線を使用することから、6連または7連での運転とされました。
普通の基本的な運転区間は、各系統とも変更ありません。
1997年改正 梅 十 南 崇 淡 上 相 正 南 茨 総 富 高 上 水 大 長 西 東 西 西 大 烏 河
昼間時間帯 禅 新 茨 木 持 槻 無 山 岡天 向 向 桂 京 原
田 三 方 寺 路 庄 川 雀 木 市 寺 田 市 牧 瀬 崎 神 日 日 極 院 宮 丸 町
───────────────────────────────────────────────────────
普 通 ○─○─○─○─○→北千里 : : : : : : : :
〃 天下茶屋←○─○─○─○─○─○─○─○─○ : : : : : :
〃 ○─○─○─○─○─○─○─○─○─○─○─○─○─○─○─○─○─○─○─○─○─○─○─○─○
快 速 ○━○━━━━━○━━━━━━━━━○━━━━━○─○─○─○─○─○─○─○─○─○─○─○─○
急 行 ○━○━━━━━○━━━━━━━━━○━━━━━○━━━━━━━○━━━━━○━━━○━○━○━○
特 急 ○━○━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━○━━━━━━━━━━━━━━━━━━━○━○━○
ダイヤは20分パターンで、特急1本・急行2本・快速1本・普通(梅田〜河原町)1本・普通(梅田〜北千里)1本・普通(天下茶屋〜高槻市)1本が、一つのパターンを構成しています。このうち、普通(梅田〜北千里)と普通(天下茶屋〜高槻市)が淡路で接続をとり、快速が高槻市〜河原町間で各駅停車となることで、全線で20分に2本の各駅停車が確保されています。
このダイヤから特急の途中停車駅に高槻市が加わったことは、「昼間時間帯の種別と停車駅」で触れましたが、これまで行われることのなかった緩急接続が行われるようになりました。これによって、特急停車駅相互間に加えて、梅田・十三〜上牧・水無瀬・大山崎や、総持寺・富田〜大宮・烏丸・河原町などでも、特急が利用できるようになりました。
また、緩急接続ではありませんが、河原町ゆき急行の半数が桂で特急を待避していることから、南方〜茨木市間の各駅から大宮・烏丸・河原町へも、急行と特急を乗り継ぐことで最速となる場合が発生しました。
これまで昼間時間帯のダイヤでは、茨木市・長岡天神・桂などで梅田ゆき急行の特急待避が見られましたが、このダイヤでは解消されました。
一方、急行を待避させなくなった梅田ゆき特急は、所要時間がのびています。
このダイヤ改正では、阪急初の新種別として快速が誕生しました。途中停車駅は、「昼間時間帯の種別と停車駅」で触れたとおり、梅田〜高槻市間の急行停車駅(十三・淡路・茨木市)と、高槻市〜河原町間の各駅です。前者の区間では(10分パターンダイヤとしてみた場合に)特急が抜ける穴を埋める役割を、後者の区間では本線普通の代替的な役割を、それぞれ受け持っています。
一方、この快速設定にともなって、本線普通が半数に減便されました。高槻市〜河原町間では、この減便分を快速が補っており、各駅停車としての乗車チャンスに変化はありませんが、梅田〜高槻市間ではそれまで20分に3本設定されていた普通が、20分に2本へと減少しました。
余談ですが、阪急京都線では終端駅での折り返し前後で同じ種別として運用されるのが基本のところ、快速と本線普通は河原町(2号線)で相互に入れ替わる運用になっていました。
梅田〜高槻市間では、20分のパターン中「特急と快速」「急行2本」「普通2本」が、それぞれペアで運転されるダイヤとなったことから、待避や緩急接続のパターンが一定になりました。また、この区間では、「特急と快速」以外について、ほとんどの駅で発車時刻の末尾一桁がそれぞれ揃えられ、実質的に10分パターンダイヤとして使えるようになりました。
梅田方面ゆきの列車については、急行(5号線発着)が淡路に到着する直前に、梅田ゆき普通・天下茶屋ゆきともに発車するダイヤになっていました。高槻市発天下茶屋ゆき(5号線発着)と北千里発梅田ゆき(4号線発着)が接続する場合は、同時発車が可能なためそうではなかったのですが、北千里発天下茶屋ゆき(4号線発着)については、河原町発梅田ゆき普通(5号線発着)を先発させたあとの発車となっていたため、発車待ちの間に急行(5号線発着)が入線しはじめ、その入線中に接続をとらずに発車していました。
一方、その北千里発天下茶屋ゆき(4号線発着)が淡路に入線しているときには、快速(5号線発着)が接続をとらずに発車するダイヤになっていました。
20分パターン:有効列車本数と所要時間 | |||||
単位:分 | 梅田から | 梅田へ | 河原町から | 河原町へ | |
---|---|---|---|---|---|
河原町 | 40 | 44 | ─ | ─ | |
烏丸 | 38 | 42 | 2 2 2 1 2 | 2 2 2 2 1 | |
大宮 | 36 | 40 | 4 4 4 3 4 | 4 4 5 4 3 | |
西院 | 43 45 | 42 43 | 6 6 5 6 | 6 7 6 5 | |
西京極 | 46 47 | 47 47 | 8 8 | 9 8 | |
桂 | 38 38 | 38 39 | 10 10 10 11 | 10 11 11 10 | |
東向日 | 40 41 | 39 40 | 16 15 | 15 14 | |
西向日 | 38 39 | 37 38 | 18 17 | 17 16 | |
長岡天神 | 33 32 | 32 34 | 15 16 | 16 19 | |
大山崎 | 29 31 | 32 33 | 20 20 | 21 25 | |
水無瀬 | 27 28 | 30 30 | 22 23 | 24 27 | |
上牧 | 26 27 | 28 29 | 24 24 | 25 29 | |
高槻市 | 20 | 22 | 21 | 19 | |
富田 | 25 24 | 25 25 | 26 | 32 30 | |
総持寺 | 22 22 | 23 23 | 28 | 37 35 | |
茨木市 | 19 19 17 | 19 19 19 | 29 30 | 30 29 | |
南茨木 | 23 23 | 24 25 | 32 34 | 34 33 | |
正雀 | 20 20 | 19 19 | 36 38 | 37 36 | |
相川 | 15 15 | 16 16 | 41 43 | 40 39 | |
上新庄 | 13 13 | 14 14 | 43 45 | 44 43 | |
淡路 | 8 8 8 9 9 | 9 9 9 11 11 | 38 40 | 40 39 | |
崇禅寺 | 8 8 | 9 9 | 47 49 | 49 48 | |
南方 | 6 6 | 7 7 | 50 52 | 51 50 | |
十三 | 3 4 3 3 4 4 | 4 3 3 4 4 4 | 39 | 37 | |
梅田 | ─ | ─ | 44 | 40 | |
天六 | ─ | ─ | 53 55 | 54 53 | |
単位:分 | 梅田から | 梅田へ | 河原町から | 河原町へ | |
所要時間の凡例 40 = 特急 45 = 急行 31 = 快速 23 = 普通(梅田〜河原町) 23 = 普通(天六〜高槻市) 11 = 普通(梅田〜北千里) 53 = 普通(天六〜北千里) = 特急と乗継ぎ = 急行と乗継ぎ = 特急および急行と乗継ぎ |
ダイヤグラムのイメージの作成には、WinDIA 1.1jを使用しました。なお、このダイヤグラムのイメージは、時刻表など一般に入手しうる情報をもとに、WinDIAのダイヤ表示機能を使用して作成したイメージであり、実際のものとは異なります。特に、終着駅を除く着時刻は、推測に基づくものが多いため、正確でない場合があります。
ダイヤグラムのイメージでは、PNG形式の画像を使用しており、ブラウザの種類やバージョンによっては表示されないことがあります。
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