2003年3月16日(日)初出
3月21日(金)更新
1973年11月23日開業の阪急千里線・山田駅開業から約30年ぶりとなる新駅「洛西口(らくさいぐち)駅」が、阪急京都線・東向日〜桂間に2003年3月16日(日)開業しました。その開業日の様子を、写真を中心にレポートします。写真をクリックすると、拡大画像が表示されます。
洛西口駅の案内には、竹がデザインされたものが多用されています。
各ホームには、LED式の表示装置が3機づつ設置されています。表示内容は、通過列車の接近時と通過中には「電車が通過します」が点滅(左)、停車列車の接近時には「電車が到着します」の点滅(中左)の後、ホームに停車列車が差しかかる直前から「電車にご注意下さい」が点滅(中右)、それら以外には宣伝などがスクロール表示(右)となっており、当日は開業日ということもあってか、「祝 阪急洛西口駅開業および駅前広場完成 3月16日(日)」とスクロール表示されていました。ロケーション表示はありませんでした。
放送内容も従来とは一部で変更されており、これまで列車接近時に「まもなく、河原町方面ゆきの電車がまいります」と放送されていたところ、「まもなく、河原町方面へ向かう電車がまいります」と放送されていました。
ホームに置かれたベンチは他駅と同じものですが、ホームが吹きさらしであるためか、竹製の衝立(?)がたてられています。それなりに効果はあるようです。
(左)が河原町方面ゆきホーム側の改札付近の外観。(中)が、そこに掲げられている駅名。ここでも竹がデザインされています。(右)は、改札付近のすぐ脇に立てられているオブジェ。やはり竹がデザインされています。
(左)は河原町方面ゆきホーム側の改札口。改札機3台(うち1台は拡幅通路)と精算機1台が設置されています。梅田方面へ向かう人の誤入場が絶えないためか、梅田方面ゆきホームは踏切を渡った向かい側である旨の即席の掲示が何枚も張り出され、係員も待機しています。(中)は券売機付近。券売機は新型と従来型が1台づつ設置されています。この日は、洛西口駅の券売機のみで発売される開業記念ラガールカードの購入者による混雑を見越してか、150円区間(初乗り)と180円区間(2区)の切符(発駅フリーで自動改札機・精算機対応の磁気券)に限って、机を出して手売りしていました。ちなみに、洛西口から180円区間の範囲内には、京都府内の各駅(京都線大山崎〜河原町と嵐山線)が全て収まります。左側にはPatSatが設置されていますが、まだ準備中でした。(右)は改札口と券売機の間にあるLagare Grand。いわゆる駅の売店で、洛西口駅でのグッズ類の販売もここで行われました。駅員が常駐するスペースは、このすぐ右側にあります。
(左)は梅田方面ゆきホーム側の改札口。こちら側も改札機3台(うち1台は拡幅通路)と精算機1台が設置されています。駅員が常駐するスペースはありません。また券売機は新型と従来型が1台づつ設置されており、150円区間と180円区間の切符の手売りも行われていました。一部のグッズも扱われていました。(右)は案内図。駅全体の施設の案内に加えて、「このホームは大阪行ホームです。京都行ホームへは踏切を渡り、左へ約30メートル行った所に京都行き改札(西改札)があります。」と書かれています。
(左)は梅田方面行きホーム側の駐輪場。一時利用とレンタサイクルは、こちら側で扱われています。屋根は、一時利用のエリアにはなく、レンタサイクルのエリアにのみ設置されています。(右)は河原町方面ゆきホーム側の駐輪場。こちらは月極めのエリアのようです。屋根はありません。
(これら3枚の画像に限り、拡大画像はありません)
洛西口の精算機・改札機でカードを使用した場合の印字です。(左)が洛西口で乗り越し精算に使用したラガールカードの印字で、河原町方面ゆき改札口の精算機で印字されたものです。三文字印字は、駅名そのまま「洛西口」です。(中)が洛西口で乗車時に使用した回数券カードの印字で、梅田方面ゆき改札口の改札機で印字されたものです。二文字印字は「洛西」です。(右)は、河原町方面ゆき改札口の新型券売機で、回数券カードを切符様式の回数券に引き換えたものです。引き換えた券には、引き換えた駅の駅名が二文字で表記されますが、それはカードの二文字印字と同じ「洛西」となっています。
(左)が洛西口に停車中の梅田ゆき急行。車掌確認用の停止位置表示に「全」と書かれていることからもわかるように、定期列車は8連も7連もホーム後ろ側にあわせて停車します。(中)が洛西口を発車した直後の河原町ゆき急行。撮影場所は(左)の写真とほぼ同じです。上下ホームがズレて設置されている様子がわかります。
(右)は、河原町方面から洛西口に到着した貸切列車「オープニングトレイン」の帰りの便(?)です。8034Fの2連と8040Fの2連を連結した4両編成での運転でした。ヘッドマークは、この直後に外されました。
車内の戸袋部分に貼られていた路線図は、左の二枚のようなデザインのものに張り替えられました。河原町に向かって左側面の路線図は、駅の運賃表とほぼ同じデザインですが、同じく右側面の路線図は、天地左右が逆転しています。
貫通路扉上の組み紐路線図は、洛西口開業前から「成城石井」と「Color Field」の広告に変わっています。
桂の駅名板は、以前はアルファベットが全て大文字でした(左)。洛西口駅開業直前に、アルファベットが大文字・小文字交じりのものに取り替えられましたが、その時点では「ひがしむこう Higashi-muko」という張り紙で対応しており(中)、洛西口駅開業日に張り紙を剥がしています(右)。基本的なデザインに変更はありませんが、文字の間隔など、若干変化しているようです。
東向日の駅名板も、以前はアルファベットが全て大文字でした(左)。洛西口駅開業直前に、アルファベットが大文字・小文字交じりのものに取り替えられましたが、その時点では「かつら Katsura」という張り紙で対応しており(中)、洛西口駅開業日に張り紙を剥がしています(右)。
(左)が阪急バス4系統「西竹の里町・第二回生病院経由 阪急洛西口駅行」が、洛西口駅前に到着したところです。この車両「98-2670」には「祝」と書かれた飾りが掲げられ、洛西口駅開業と新系統運行開始に花を添えています。(中)が阪急バス4系統「第二回生病院・西竹の里町経由 洛西バスターミナル行」とになるバスが待機している様子です。ちなみに、洛西口駅前到着後回送される場合は、駅前広場を右に出て、物集女踏切を渡っていきます。(右)が阪急バス4系統「第二回生病院・西竹の里町経由 洛西バスターミナル行」の側面幕です。
(左)が阪急バス24系統「第二回生病院・洛西大橋経由 福西竹の里・北福西町行」です。案内放送では「福西循環」と案内されていました。(右)が阪急バス24系統「第二回生病院・洛西大橋経由 福西竹の里・北福西町行」の側面幕です。側面幕からは、循環している系統であるようには見えません。
阪急バスについては、洛西ニュータウン方面から物集女を経由して洛西口駅前を到着後、そのまま物集女・車塚住宅前・垣内を経て阪急東向日へ連続運行される便もあります。その場合は、洛西口駅前から44系統に系統番号が変更されます。阪急東向日発は、始発バス停から行先に応じて4系統または24系統として運行されます。また、この系統再編を機に、桂線(61系統・62系統)は廃止されました。
洛西口駅前には寄らない、阪急バス63系統「東山・右京の里経由 洛西バスターミナル行」です。洛西口駅前発着系統が新設されてからも、一部の便で時刻変更が行われたほかは、便数・ルートともに変化ありません。
(左)が京都市バス西4系統「西竹の里町経由 洛西バスターミナル行」です。阪急バス4系統と同じルートですが、物集女・第二回生病院前の両バス停は、現在のところ市バスの停留所が設置されておらず停車しません。この車両「5503」には、西4系統の運行開始を祝うヘッドマークがつけられていました。(中)は、その「5503」の側面広告です。洛西口駅開業をアピールする阪急電鉄提供の広告をつけた車両が、この日の昼間、西4系統で使用されていました。(右)は京都市バス西4系統「西竹の里町経由 洛西バスターミナル行」の側面幕です。阪急バス4系統と同一ルートの系統ですが、側面幕の内容はかなり異なります。
(左)が京都市バス42系統「東寺経由 京都駅行」です。これまで京都駅を起点に中久世付近で循環して京都駅に戻っていましたが、京都駅前〜洛西口駅前間のルートに改められました。(中)は、京都市バス42系統「東寺経由 京都駅行」の側面幕です。ちなみに運賃は、京都駅前〜洛西口駅前間は220円、洛西地区〜洛西口駅間は230円です。(右)は、洛西口駅前に到着した京都市バス42系統「中久世経由 阪急洛西口駅行」です。阪急バスや京都市バスは、洛西口駅前を「阪急洛西口駅」と表記しています。
洛西口駅の駅前広場には入らず、素通りする京都市バス69系統「四条通経由 四条大宮行」です。この停止禁止区域は、駅前広場へ右折で進入する車両用に設けられています。次の物集女バス停は、いくつか先の交差点を右折した先にあるためでしょうか、この段階で既に右側のレーンを走っています。
(左)が、洛西口駅前に到着した京都交通「新林池公園・境谷大橋経由 洛西口駅前行」です。京都交通は、「洛西口駅前」と表記しています。(中)は京都交通「境谷大橋・新林池公園経由 洛西バスターミナル行」です。行先は同じですが、阪急バス4系統や京都市バス西4系統とは経路が異なります。(右)は、京都交通「境谷大橋・新林池公園経由 洛西バスターミナル行」の側面幕です。京都交通は、ほかに洛西口駅前〜桂坂中央の系統も運行しています。
(左)は、ヤサカバス「洛西口駅前・桂坂口経由 桂坂中央行」です。写真ではわかりにくいですが、経由地に「洛西口駅前」が加えられています。運行開始時から洛西口駅開業前日までは道路上のバス停で客扱いをしており、バス停の名称は「川島六ノ坪」でしたが、洛西口駅前広場への乗入れを機に、「洛西口駅前」に改称されています。なお、洛西口駅前広場に乗り入れるのは桂坂中央行のみで、JR向日町行は従来どおり道路上のバス停での客扱いです(バス停の名称は「洛西口駅前」に改称)。(中左)は、ヤサカバス「洛西口駅前・桂坂口経由 桂坂中央行」の側面LEDです。ここにも「洛西口駅前」が加えられています。(中右)は、参考までに洛西口駅前広場乗り入れ前のヤサカバス「物集女・桂坂口経由 桂坂中央行」です。以前は「物集女」を経由地として表記していたものが、洛西口駅開業後は「洛西口駅前」に書き換えられたことがわかります。(右)は、洛西口駅開業数日後、さらに書き換えられ「洛西ニュータウン・洛西口駅前経由 桂坂中央行」となりました。フォントも若干変わったようです。
第6回(バス):阪急バス京都地区(長岡京線)新旧系統比較
第5回(鉄道):阪急京都線洛西口駅開業告知
第4回(バス):ヤサカバスのルート判明
第3回(鉄道):臨時特急のある行楽シーズン、乗車率レポート
第2回(鉄道):臨時特急のない行楽シーズン、乗車率レポート
第1回(鉄道):物集女踏切&新駅レポート
Copyright ©2003 Fair_Fare. All rights reserved.