U.R.L. 2008年11月15日(土)初出
2008年11月15日(土)に、秋のレールウェイフェスティバルの一環として行われた嵐山駅のステーションイベントにて、かねてからリニューアル中だった嵐山線仕様6300系の展示会が行なわれました。お披露目されたのは6300系の4連(6353-6803-6903-6453)で、展示時間は13:02〜14:00でした。
嵐山駅での展示会に先立って、正雀から嵐山まで事前応募制の貸切イベント列車が運行されました。
リニューアルによる外観上の変化は、側扉の窓拡大と社章の位置変更程度で、ほぼ原形を保っています。
嵐山駅では、2号線に停車しました。乗車ホーム側からの撮影は規制され、車内へも降車ホーム側から出入りするようになっていました。
リニューアル前後で、特に大きな変化はありません。この日のためのヘッドマークには、6353号車の正面のイラストが描かれ、その上下に「6300系リニューアル記念」「2008.11.15」と書かれています。
デザインは変化したものの、側面の社章が金属製となって車番の上に戻ってきました。
乗車口には、ヘッドマークと同様のデザインのステッカーが貼られていました。貸切列車の段階ではありませんでしたので、嵐山駅に着いてから貼られたようです。すぐ剥がせるようにか、端が浮いたままになっています。
ここから車内です。補助椅子が撤去され、9300系の固定クロス背面に設置されているものと同様のクッションが設置されています。化粧板の濃色化や側扉の窓拡大は、他形式のリニューアル車と共通の変化です。
これまで6300系の特徴だった、縁付きの広告枠は、一般車と同じ縁無しのものに変更されました。また、非常コックを収めたカバーは化粧板で構成されたタイプが維持されましたが小型化され、戸袋部分の広告枠が大型化されてからも正方形に近い旧来のサイズで残っていたこの部分の広告枠が、他と同じように大型化されました。
扉の上に目を移すと、滅多に交換されない路線図や沿線図などのみが掲出されるため埋め込み式となっていた枠が、一般車の広告枠と同じく外側から交換出来るものへと変更になっています。
クロスシートが中央6脚づつとなり、扉まわりはロングシートへと変更になっています。床敷物のデザインはロングシート車と同等の、ブロックパターンの大きいものです。
注目は、クロスシートの脚です。シートそのものは9300系と同等のものですが、脚は1本ではなく、2本ある一般的なものです。
冷房の吹出し口がブロンズ色のものへと変更され、また扉付近には補助送風機が追設されています。
つり革は、扉付近が短いもの、クロスシート部分が長いもので、ロングシート部分にはかなり長いものが設置されています。
本線運用時は4本だった中吊り広告の金具は、1両当たり6本設置されており、一般車と同数になっています。
座席そのものは9300系のものと同等です。窓側の肘掛もありません。ブラインドが鎧戸からロールアップカーテンへと変更になっているため、窓枠に腕を乗せられないことはありませんが、9300系とは異なりかなり位置は高いです。
阪急では初となる一人掛けの転換クロスシートです。基本的な形状は、二人掛けのものと同様、9300系と同等のものです。やはり窓側の肘掛はありません。
2人分あるいは3人分に区切られたロングシートは、形状やモケットの色も含めて9300系と同等のものです。ただし、片持ちタイプではありません。
遮光カーテンの自動昇降スイッチが見当たらない以外は、基本的にリニューアル前と大きな変化はありません。ワンマン運転対応機器なども見当たりません。
ヘッドマークやステッカーが外された素の姿に戻されて、回送されました。複線区間を8連で疾走していた6300系が、単線区間を4連でゆっくり走る姿は、まだ目に馴染まないものがあります。