U.R.L. 2013年12月31日(火)
2013年12月21日(土)、阪急京都本線の長岡天神と大山崎の間に、西山天王山駅が開業しました。公共交通機関関連の当日の様子を、写真を中心にレポートします。
各項目の写真は、クリックすると拡大します(6を除く)。
駅の顔となる、東口の駅舎です。京都縦貫自動車道とその料金所・ランプの高架下スペースに、駅舎と駅前広場・ロータリーが配置されています。
駅舎の直前には路線バスの乗り場が、駅舎の両脇には高速バス停へのエレベーターが設置され、いずれも乗り換えの利便性は良好です。駅前広場の大半のエリアで、完全にではありませんが京都縦貫自動車道が屋根の役割をしており、降雨時でもほぼ傘は必要ありません。
一つ上の写真のほぼ中央に移っている京都縦貫自動車道の橋脚が、下の写真の左端に写っている橋脚です。周辺が暗いときには、駅名が照明で浮かび上がるようになっています。その左下が改札口で、その上のガラス張りの部分は吹き抜けになっています。そのガラス張りの部分を通して、通過・発着する列車がこの位置からも見えます。
開業直前の駅前の様子です。この時点で4:40ごろ。駅舎内外の照明は点灯していますが、駅名は消えている段階です。改札前には、開業記念グッズなどを求める人が集まっています。工事関係者と思しき人の姿も見えます。
こちらは、裏口にあたる西口です。独立した駅舎は設けられておらず、河原町方面ゆきホームの一部を改札スペースとしたような構造です。こちらも京都縦貫自動車道の高架下にあります。
この時点で、4:30ごろ。こちらも駅名はまだ消えており、シャッターが下ろされています。東口とは対照的に、人影はまばらで、ひっそりとしています。
ちなみに、この交差点には「西山天王山駅前」という名称がつけられています。東口側の交差点は、以前と変わらず「調子八角」です。
一旦東口へ戻ったものの、券売機前には長蛇の列ができており、ラガールカードを購入しているととても始発列車に間に合う雰囲気ではなかったため、改めて西口へ向かうと、既にシャッターが開いて営業開始していました。
西口に2台ある券売機のうち、右側の赤い券売機でラガールカードを購入したところ、西山天王山駅の略称は「西天」、発行番号は「202-0001」と印字されていました。この券売機で最初のラガールカード購入者となったようです。表面のデザインは、キバナコスモス(淡路島国営明石海峡公園)でした。
ここから営業一番列車で隣の大山崎まで一往復します。
(この画像に限り、拡大画像はありません)
西山天王山駅に最初に到着する営業列車は、5:01発の普通梅田ゆきです。桂始発で、摂津市までの各駅の下り初発列車となります。
やってきたのは、7325F+8311Fの8連。西山天王山駅開業記念ヘッドマークなど車両への装飾は全くなく、また出発式のようなものも実施されることなく、この日が営業初日であることを感じさせることは特にないまま、駅としての歴史が始まりました。
初乗り目当ての人でごった返すといったことはなく、始発列車らしい乗車率です。乗り降りする人より、見送る人の方が多かったようにも見えました。写真の範囲外には、営業開始を迎えた駅や列車の様子をチェックする工事関係者と思しき人の姿が多く見られました。この列車に乗ります。
発車間際の車内から見た、駅の案内装置。新駅の営業一番列車に乗ったのは、個人的に今回が初めてです。長らく工事中の駅を外部から見てきた者としては、感慨深いものがあります。
隣駅の大山崎駅では、駅名標や運賃表などが既に新駅やナンバリングが記入されたものに交換済みでした。時刻表も新ダイヤのものに交換済みでしたが、この時点では改札外の時刻表下にある「京都線 停車駅のご案内」が旧仕様のまま残っていました。
西山天王山駅に最初に到着する河原町方面ゆきの一番列車は、5:24発の普通河原町ゆきです。正雀始発で、洛西口までの各駅の上り初発列車となります。
使用されたのは3314Fの7連。この列車に乗って戻ってきましたが、こちらも特に何事もなく着発していきました。下りホームと同様、こちらのホームにも工事関係者と思しき人の姿が見られました。
しばらくすると、梅田ゆき3本目の普通がやってきました。3328Fの8連。ここではじめて、西山天王山駅とその開業ヘッドマーク・ステッカー掲出編成との組み合わせが実現しました。
華やかなデザインのヘッドマークが、ここまでごく一般的な日常と変わらない時間を送ってきた新駅を彩ります。これで、本当に西山天王山駅が開業した気分になりました。
ちなみに、準急の一番列車は、6:03発の梅田ゆきです。洛西口始発で、上新庄までの各停車駅と南方の下り優等種別一本目となります。西山天王山開業初日は、8315Fが使用されました。
昼間は素通りの9300系も、早朝には普通として走ります。この日は、9304Fが西山天王山駅6:16発の普通河原町ゆきとして停車していきました。
西山天王山駅の駅名標には、路線図・時刻表・停車駅案内・駅構内図・出口案内と一体となったものがあります。このタイプのものが、上りホーム2ヵ所、下りホーム3ヵ所に設置されています。また、駅名標とそれ以外が分離されたものが、上りホームに1ヵ所設置されています。
これらは、ホームの階段・エスカレーター・エレベーター付近で見られます。
なお、西山天王山駅開業と同時に、松尾・服部・中山・三宮の各駅名が、松尾大社・服部天神・中山観音・神戸三宮に改称され、また「HK」で始まる駅ナンバリングの使用が阪急全線(神戸高速線は花隈のみ、天神橋筋六丁目は大阪市営地下鉄堺筋線の設定をそのまま使用)で開始されています。ただし、方向幕・駅名標・駅の列車案内装置への反映は遅れています。一方、西山天王山駅を含んだものに交換された「阪急線 路線案内」では、2014年4月に実施が予定されている「HS」で始まる阪神の駅ナンバリングが、高速神戸・新開地の両駅に既に反映されています。
そのほかに、出口案内と駅構内図のみが一体となった駅名標が、上りホーム1ヵ所、下りホーム1ヵ所に設置されています。このタイプは、階段等から離れた各ホーム梅田寄りに設置されています。
計8ヵ所設置されている駅名標は、いずれも電照式ではありません。
ホームの屋根を支える柱には、漢字・ひらがな・ローマ字の3種類の縦型の駅名標が、繰り返し設置されています。
梅田方面ゆきホーム梅田寄りホーム端から、ホーム全体を見たところです。直線のシンプルな相対式ホームが、本線を挟むように2面設置されています。京都縦貫自動車道がホームの河原町寄りをオーバークロスしています。その高架下部分も含めて、ホーム全体に屋根が設置されています。
1つ上の写真から前へ進んで、梅田方面ゆきホームの中央付近です。手前から自動扉付き待合室・エスカレーター(上下各1基)・エレベーター(1基)が見えます。エレベーターの奥には、階段が1ヶ所設置されています。
下りホームの列車案内装置の接近表示は、阪急では一般的な2駅前からの表示ではなく、1駅前の長岡天神からの表示となっています。また、点滅するのは駅間走行中を示す矢印のみです。
梅田方面ゆきホームのエレベーター付近を、河原町方面ゆきホームから撮影したものです。駅名標の裏側にエレベーター、向かって右側にエスカレーター、左側に階段があります。
柵の向こうが駅舎の吹き抜けの部分で、さらにガラス張りになっている駅舎の外の様子が望めます。このあたりも、京都縦貫自動車道の高架下にあたります。
梅田方面ゆきホームに戻ります。エレベーターと階段の間に立つと、駅舎の吹き抜けを通して東口の改札付近が見下ろせます。盛土上のホームと地平の改札とで高低差はありますが、ホームと駅舎の天井は高さが揃えられており、空間的には分断された印象を感じさせないような構造になっています。
エスカレーターを降りると、東口の改札内スペースに出ます。左のごみ箱の裏側のガラス張りのところにエレベーターがあります。奥に階段が見えます。
東改札口には、改札機が3台(うち1台は幅広通路型)設置されています。想定される利用者数を反映してか、表口の割にはコンパクトな改札口になっています。有人改札ですので、早朝など一部時間帯を除いて係員がいます。
ここから、徐々に左へ視線を移していきます。
東改札口には、のりこし精算機が1台設置されています。階段付近を含めて吹き抜けになっているため、天井が高く開放感があります。
開放的な改札付近と比較して、上下ホームを結ぶ連絡通路の天井は低く、幅も狭いため、窮屈な印象が際立ちます。線路の下なので、床の段差や傾斜を避けるために天井が低くなるのはやむを得ないとして、幅がもう少しあれば違った印象になっただろうと思います。
梅田方面ゆきホームへのエレベーターです。吹き抜けを貫くように、シースルー型のエレベーターが設置されています。改札階とホーム階で対面のドアを使用する、通り抜けタイプです。
梅田方面ゆきホームへのエスカレーターの横には、お手洗いコインロッカーが設置されています。エスカレーターの運転時間は「6:10〜最終」となっていますが、この日は営業開始時から運転されていました。
3つ上の写真の連絡通路を突き当たると、右手には河原町方面ゆきホームへのエスカレーター(上下各1基)が設置されています。このエスカレーターも、この日は営業開始時から運転されていました。
また、左の案内板の裏側がエレベーター(1基)、さらに左手に階段が1ヶ所設置されています。このエレベーターも、改札階とホーム階で対面のドアを使用する、通り抜けタイプです。
こちらのスペースは吹き抜けではないため、天井の高さは一般的なものです。
エスカレーターを上がると、正面に見えるのが西改札口です。河原町方面ゆきホームとはスロープで結ばれています。
こちらは裏口にあたりますが、改札機3台(うち1台が幅広通路型)・のりこし精算機1台・券売機2台と、駅務機器の数は表口にあたる東口と同じです。
振り返ると、先ほど乗ってきたエスカレーターと、その奥に自動扉付きの待合室が見えます。
このエスカレーターは、西口と連絡通路を行き来するのに便利な方向に設置されていますが、基本的に6:10からの運転であるため、初発からそれまでの時間はエレベーターや階段まで回り道する必要があります。
エスカレーターの脇を通り過ぎると、手前から待合室・エレベーター(駅名標のところ)・階段が見えます。こちらのホームには吹き抜けがないので、一般的なホームの形態です。
上りホームの列車案内装置の接近表示は、下りホームのそれとは異なり、阪急では一般的な2駅前からの4段階の表示です。この表示は、前日までの長岡天神のものと全く同じです。
西口の改札外から見た、改札機と河原町方面ゆきホームの様子です。3台ある改札機のうち1号機が幅広通路型改札機になっています。無人改札なので、係員の配置はありません。改札を入って短いスロープを上がるとすぐホームで、3つ上の写真に写っている連絡通路へのエスカレーターが真正面に見えます。
旅客案内ディスプレイや時刻表など各種案内が、改札機の直前にまとめて設置されています。壁の裏側はホームになっており、先頭車の乗車位置にあたります。
西口には青色と赤色の券売機が各1台設置されています。トラブル発生時の問い合わせ等に使用する駅係員よびだしインターホンが奥まった場所に設置されています。
西口の外観です。西口はホームとほぼ同一面の盛土上にあり、線路脇の道路を越えるこの陸橋を渡るのが唯一のアクセス方法となります。手前には小ぶりながら独立したロータリーがあり、また歩道は各方面にスロープで通じているなど、河原町方面行きのホームとの間で段差無しの行き来が可能です。
西口を出て線路沿いの道路を南へ進んで左折すると、西山天王山駅のホームが間近に迫る調子踏切に出ます。そのすぐ手前に、東口の駅前広場へとつながる通路の入口があります。
長いスロープを下りきると、線路下を貫く通路が現れます。ミラーに映っているのがそれです。この位置は、阪急バス小倉橋バス停付近にあたりますが、バス停から直接この通路へは入れません。もう一本設置される通路へのスロープは、道路側の工事が未完成のため閉鎖中です。
東口の駅前広場側から見た、改札外の通路です。改札内の連絡通路と同様、線路の下なので天井は低いですが、幅は十分にあります。この位置は、梅田方面ゆきホームの待合室のすぐ近く、1番列車の到着を撮影していた場所の真下にあたります。
線路に沿って北へ進むと、駅舎が見えてきます。向かい側にあるバス停に停車した路線バスの乗客から見えやすいこちら側の位置にも駅名が書かれていますが、この付近にいる人向けであるためか、電照式ではありません。
西口と同様、東口にも青色と赤色の券売機が各1台設置されています。券売機の位置には屋根がなく、屋外のように見えますが、京都縦貫自動車道の高架下にあたるため、特に雨の心配はありません。
東口の改札口に3台ある改札機のうち、3号機が幅広通路型改札機となっています。ここから見ても、連絡通路の天井の低さと狭さが目立ちます。
東改札口のすぐ脇には、改札外からアクセスできる売店が設置されています。開店時間は、平日が7:00〜18:00、土日と祝日が7:30〜17:00となっています。
西山天王山駅の券売機上に設置されている、阪急線普通運賃表です。2013年4月1日には消費税率が5%から8%に引き上げられるため、この運賃表が掲出されるのは約4ヶ月間のみということになります。
東口広場の案内図です。手前が駅舎で、ロータリーには東改札口に近い方から反時計回りに、路線バス1番のりば・同2番のりば・障がい者等乗降場・タクシー乗降場・駐車場出入口・一般車乗降場(3台分)が割り当てられています。また、駅舎の両端付近に、高速バス停へのエレベーターがあることが案内されています
ロータリーと一般道の接続部分は、調子八角交差点と西山天王山駅前交差点の間にあり、信号機はありません。
東改札口を出ると、正面に見えるのが京都縦貫自動車道の橋脚で、その右隣が路線バスの1番のりばです。こちらの乗り場には、阪急西山天王山から北方面および西方面へ向かう路線バスが停車します。停車するのは、1・3・5・6・7・80・82系統とJR長岡京ゆきの90系統です。系統数も便数も、こちらの乗り場がメインです。
撮影時は開業直前で、工事関係者と思しき人の姿も多く見えます。東口の券売機に並ぶ人の列が、このあたりまで伸びてきていました。この列の長さを見て、東口でのラガールカード購入を諦め、西口へ向かうことになります。
路線バス2番のりばは、同1番のりばの後方にあります。こちらの乗り場には、阪急西山天王山から東方面へ向かう路線バスが停車します。停車するのは、48系統と京阪淀駅ゆきの90系統です。
隣接して、下り(沓掛IC方面)高速バスのりばの入口(自動扉付き)があり、ここから高速バス停までエレベーターで直行できます。乗り場として使用されるのは丹後海陸交通の間人(たいざ)ゆき(13:03発)のみで、その他の高速バスでは降り場として使用されます。
下り高速バス停は、大山崎JCTからの長岡京IC出口料金所を出てすぐの場所にあります。駅前広場との間は、エレベーターと非常階段で結ばれています。写真の左側に見えている建屋がそれで、かなりの高さがありますが、エレベーターの行先階ボタンは1階と2階になっています。
一番右側の橋脚の裏側には、似たような縦長の窓が特徴的な、上り高速バス停へのエレベーターの建屋が見えます。
上り高速バス停は、大山崎JCTへ向かう長岡京IC入口料金所の直前にあります。京都縦貫自動車道の本線を挟んで下り高速バス停と対面の位置です。こちらも、駅前広場との間は、エレベーターと非常階段で結ばれています。歩道橋からのアクセスも可能で、エレベーターの行先階ボタンは1階・2階・3階になっています。1階のエレベーター乗り場の手前には、椅子とエアコンが設置された自動扉付きの待合室があります。
こちらの高速バス停が乗り場として使用されるのは、阪急バス関連の諏訪・茅野ゆき(9:24発と17:04発)、伊那・箕輪ゆき(9:28発と15:38発)、横浜・東京・TDR・千葉中央ゆき(23:43発)、新宿・渋谷・池袋ゆき(24:08発)の6便と、西日本JRバスのハーバーライト2号(22:52発)、青春ハーバーライト82号(23:22発、季節便)の2便です。丹後海陸交通の京都駅前ゆき(9:30着)では降り場として使用されます。
阪急西山天王山バス停に最初に乗り入れた路線バスは、6:19発の5系統(東浦経由 JR長岡京・阪急長岡天神から光風台・美竹台循環の反時計回り)です。久貝と東浦の間で阪急西山天王山に立ち寄ります。5系統が運転されるのは、朝のみです。
ここへ立ち寄る新山崎橋始発の便は、この系統のうち約半数で、それ以外はJR長岡京始発での運転となります。
次にやってきたのは、6:27発の1系統(金ヶ原循環の時計回り 梅ヶ丘経由 阪急長岡天神・JR長岡京ゆき)です。この便は阪急西山天王山始発で、小倉橋へ向かいます。JR長岡京到着後は再度阪急西山天王山まで回送されて、1系統の第2便となります。
金ヶ原循環は、阪急バス長岡京線を代表する系統で、現在でも最多の便数を誇りますが、循環ルート中に西山天王山駅が開業したため、その影響を最も大きく受けて減便されています。
3系統の第1便は、6:58発の、金ヶ原循環の反時計回り 友岡経由 阪急長岡天神・JR長岡京ゆきです。小倉橋と友岡の間で阪急西山天王山に立ち寄ります。循環方向が1系統と逆の系統です。
もともとこの位置に線路をアンダーパスする道路や交差点はありませんでした。それらの完成後も、西山天王山駅開業前は線路沿いの道路を直進していましたが、現在は線路の向こう側にある東口の駅前広場に寄り道します。
この写真に限り、写真右下の側面表示機は、別のバスで撮影したものです。
90系統は、西山天王山駅開業を機に設定された、阪急バス・京阪バス共同運行の新設系統です。その東浦経由 JR長岡京ゆきの第1便は、京阪バスの担当で7:19発です。久貝と東浦の間で阪急西山天王山に立ち寄ります。
これまで路線バスは阪急バスばかりだった長岡京市内に乗り入れてきた京阪バスは、かなり目立っています。京阪バスの一部に、阪急バスと同様のデザインの、90系統の運行開始を告知する横断幕が掲出されています。京阪バスには「祝 開業」の文字が追加されています。
80系統のうち、西法寺経由 JR山崎ゆきの第1便は、7:20発です。友岡と小倉橋の間で阪急西山天王山に立ち寄ります。大山崎町内にすれ違い困難な狭隘区間があり、全便マイクロバスで運転されます。
90系統 京阪淀駅ゆきの第1便は、京阪バスの担当で7:43発です。東浦と久貝の間で阪急西山天王山(2番のりば)に立ち寄ります。90系統は、京阪淀駅を起点にJR長岡京との間を往復する車両運用になっています。
80系統 JR長岡京経由 阪急東向日ゆきの第1便は、8:05発です。小泉橋と友岡の間で阪急西山天王山に立ち寄ります。80系統は、阪急東向日を起点にJR山崎との間を往復する車両運用になっています。
7系統の第1便は、8:45発の、東浦経由 JR長岡京・阪急長岡天神から済生会病院方面 美竹台・光風台循環の時計回りです。久貝と東浦の間で阪急西山天王山に立ち寄ります。循環方向が5系統と逆で、循環区間内の経路が一部異なり、済生会病院を経由します。運転されるのは、昼間のみです。
ここへ立ち寄る新山崎橋始発の便は、この系統のうち約半数で、それ以外はJR長岡京始発での運転となります。
48系統の第1便は、10:07発の、大山崎町体育館前経由 新山崎橋ゆきです。東浦と久貝の間で阪急西山天王山(2番のりば)に立ち寄ります。6系統および7系統のうち約半数が、循環区間を経由したのちJR長岡京を越えて新山崎橋まで運転され、その便の系統番号が、開田から48系統に変更されます。
5・6・7・48系統の新山崎橋発着便は、新山崎橋バス停最寄りの大山崎営業所の出入庫を兼ねています。かつてJR長岡京との間で同じルートを経由していた回送は、調子八角交差点と国道171号線の新山崎橋交差点を結ぶ京都縦貫自動車道の側道(府道大山崎大枝線の一部)が開通したため、そちらを経由するように変更され、回送距離・時間が大幅に短縮されました。
82系統 友岡経由 JR長岡京ゆきの第1便は9:11発ですが、撮り損ねたため、写真は10:11発の第2便です。小泉橋と友岡の間で阪急西山天王山に立ち寄ります。
82系統は、自治会館前・西法寺・小泉橋の各バス停と阪急長岡天神・JR長岡京を結ぶ系統です。主に午前は円明寺ヶ丘発 西法寺・小泉橋・阪急西山天王山・友岡経由 阪急長岡天神・JR長岡京ゆきが、午後はJR長岡京発 阪急長岡天神・友岡・阪急西山天王山・円明寺ヶ丘・西法寺経由 小泉橋ゆきが運転されます。このうちJR長岡京ゆきは、小泉橋から80系統の阪急東向日ゆきと、阪急西山天王山から3系統と同じ経路となっており、それらの補完系統としての役割も担っています。阪急西山天王山時点の方向幕は、系統番号を除いて3系統と全く同じです。
90系統のうち、阪急バスが担当する最初の便は、10:19発の東浦経由 JR長岡京ゆきです。久貝と東浦の間で阪急西山天王山に立ち寄ります。
阪急バスの一部には、この新路線の運行開始を告知する横断幕が掲出されています。方向幕の車両が使用された場合の系統番号は、横断幕に書かれているように橙地白文字です。
90系統 京阪淀駅ゆきで最初の阪急バス担当便は、10:43発です。東浦と久貝の間で阪急西山天王山(2番のりば)に立ち寄ります。阪急バスも、京阪淀駅を起点にJR長岡京との間を往復する車両運用です。
82系統 西法寺経由 小泉橋ゆきの第1便は12:55発ですが、撮り損ねたため、写真は第2便の13:55発です。友岡と小倉橋の間で阪急西山天王山に立ち寄ります。
82系統のうち小泉橋ゆきは、JR長岡京から円明寺ヶ丘まで1系統と、同じく西法寺まで80系統のJR山崎ゆきと同じ経路となっており、それらの補完系統としての役割も担っています。
6系統 東浦経由 JR長岡京・阪急長岡天神から美竹台・光風台循環の時計回りの第1便は15:45発ですが、撮り損ねたため、写真は第3便の17:45発です。久貝と東浦の間で阪急西山天王山に立ち寄ります。循環方向が5系統と逆の系統です。7系統とは異なり、済生会病院は経由しません。運転されるのは、夕方以降のみです。
ここへ立ち寄る新山崎橋始発の便は、この系統のうち約半数で、それ以外はJR長岡京始発での運転となります。
2013年12月21日(土)の西山天王山駅開業に合わせて、その直上で交差する京都縦貫自動車道の長岡京ICに高速バス停「高速長岡京」が設置され、同日発の便から使用が開始されました。長岡京ICは、本線に沿って上下線それぞれに入口と出口の料金所・ランプが配置されるフルインターチェンジで、高速バス停は、その上り線(大山崎JCT方面)入口料金所手前と下り線(沓掛IC方面)出口料金所を出たところに設置されています。高速バス停へは、西山天王山駅の駅前広場から直行エレベーターでアクセスできます。
高速長岡京に停車する高速バスのうち、丹後海陸交通以外の便は、上り・下り共に大山崎JCTから長岡京ICを出て、方向転換ののち再度長岡京ICから大山崎JCT方面へと引き返すルートとなっており、関西発の便は下り高速バス停を通過・上り高速バス停で乗車扱い、関西着の便は下り高速バス停で降車扱い・上り高速バス停を通過します。
写真右側に写っているバスは、長岡京ICの下り線出口ランプの直進レーンへと降りてきた、高速長岡京9:24発のアルピコ交通 大阪(阪急梅田)発 茅野駅ゆきです。昼行2往復の路線で、かつては阪急バスとの共同運行でしたが、2013年7月13日(土)よりアルピコ交通の単独運行となっています。この出口ランプは、料金所外で二手に分かれて一般道を挟む形で配置されており、それぞれの直進レーン・右折レーンの車の動線が交錯しないようになっています。
長岡京ICの下り線出口ランプの直進レーンは、そのまま同下り線入口ランプへとつながっており、その途中で100mほど一般道と接しています。この部分で車線変更することで、京都縦貫自動車道と一般道との行き来が可能です。
沓掛IC方面へ向かう丹後海陸交通はそのまま直進し京都縦貫自動車道に乗りますが、それ以外の高速バスは大山崎JCT方面へ戻るため、車線変更して一般道へ入り、この先の高速バス回転広場へ向かいます。
一般道を少し進むと、長岡京IC下り線入口ランプの高架下に、高速バス回転広場があります。左折で広場へ入り、右へ旋回して、右折で一般道へと出てくることで、方向転換します。
写真に写っているバスは、高速長岡京9:28発の信南交通 大阪(阪急梅田)発 箕輪ゆきです。昼行2往復の路線で、そのうち1往復が阪急バスの担当、もう1往復が信南交通と伊那バスの担当となる、共同運行路線です。
高速バス回転広場から出てくる高速バスを、逆側から見た様子です。背後に長岡京ICの下り線入口ランプが見えます。写真に写っているバスは、高速長岡京15:38発の阪急バス 大阪(阪急梅田)発 箕輪ゆきです。信南交通・伊那バスとの共同運行路線です。
高速バス回転広場を出た高速バスは、一般道を元来た方向へと戻ります。写真に写っているのは、再び高速長岡京9:24発のアルピコ交通 大阪(阪急梅田)発 茅野駅ゆきです。
一般道から長岡京ICの上り線入口ランプへ入り、それを上がりきったところにある高速長岡京上りバス停で乗車扱いをします。その後、料金所を通って改めて京都縦貫自動車道へと入り、大山崎JCT方面へと戻ります。
丹後海陸交通の高速バスは、高速長岡京に停車する他の高速バスと異なり、大山崎JCTと沓掛ICとの間を直進することから、高速長岡京バス停に停車するために一旦京都縦貫自動車道から降りるものの、方向転換することなく再び同自動車道に乗ります。
写真に写っているバスは、高速長岡京9:30着の丹後海陸交通 間人(たいざ)発 京都駅前ゆきです。長岡京ICの上り線出口ランプから一般道へ出てきたところです。車内では補助席が使用されており、ほぼ満席です。この路線は昼行2往復で、そのうち1往復が高速長岡京経由に変更されました。丹後海陸交通の単独運行です。
一般道の交差点(長岡京I.C交差点)を通過するとすぐに、長岡京ICの上り線入口ランプに入ります。このランプを上がりきったところが、高速長岡京の上りバス停です。
高速長岡京の上りバス停に停車中の丹後海陸交通 京都駅前ゆきです。こちらの高速バス停で降車扱いをするのは、この便のみです。料金所はその奥にあります。
高速バス停は柵で囲われており、高速バス停車時のみ乗務員がその一部を開放します。西山天王山駅との近さを象徴するように、高架下には駅の西口が見えています。
初日とあって、高速バス停には見物人が大勢いました。一方、高速バスはしばらく停車していましたが、降車は確認できませんでした。
西山天王山駅付近を含む京都第二外環状道路(京都縦貫自動車道の一部)の工事の遅れから、当初2012年度内に予定されていた駅の開業が一旦延期されていました。その後、改めて設定された開業予定日である2013年12月21日(土)に、駅そのものは開業し、バス停も設置されましたが、駅前広場や側道の工事は現在も継続中で、全面完成には至っていません。
また、歩行者に対するバリアフリーがきわめて充実しているのに対して、駅前広場内(東西とも)や新設された西山天王山駅前交差点付近の道路の車道は基本的に自転車・軽車両通行不可で、なおかつ歩道はそもそも設置されていないか、あっても自転車通行可の指定がなされていないため、駅付近の自転車での通行は著しく不便です。駐輪場の出入口が駅前広場の歩道に面しているため、自転車で直接乗り付けられない構造になっているなど、駅への自転車でのアクセスを受け入れたいのか排除したいのか意図が不明な設計には、首をかしげざるを得ません。
一方で、継ぎはぎだらけになりがちの既存駅へのバリアフリー対応とは対照的に、開業時からそれが意識された西山天王山駅の設計は合理的で、使い勝手にも優れています。改札外からホームが近く感じられます。一般路線バス・高速バスとの連絡も良好で、駅近辺からはもちろん、付近に2ヵ所あるインターチェンジ(長岡京ICと大山崎IC)経由の高速道路網を通じた広域からのアクセスを受け入れる駅前駐車場もあるなど、交通結節点としての機能は充実しています。長岡天神駅前にはないロータリーがあるため、阪急利用者向けの送迎バスの発着や自家用車での送迎にも向いています。
なにより素晴らしいのが、駅前広場全体が京都縦貫自動車道の高架下にあるため、路線バスとの乗り継ぎ時などに、雨に悩まされずにすむということです。開業当日の早朝は雨が降っていました(早朝の列車の前照灯や、バスが走る路面に雨が写っています)が、晴れていた昼間と同等の使い勝手でした。徒歩でアクセスする場合も、高架下の雨が降り込まないエリアが広いため、余裕をもって傘を開閉できるのは便利です。盛土上の線路をオーバークロスする京都縦貫自動車道は相当高いところを走っているため、圧迫感などは全くなく、むしろ広く快適な空間を作り出すのに一役買っています。夏場は、昼間の強い日差しを遮る役割も果たすのではないかと思います。
現在は、普通と準急のみが停車する駅であるため、特急停車駅である長岡天神と比較してダイヤ面での利便性は劣りますが、長岡天神やさらにはJR長岡京にもない機能を活かして、西山天王山がどこまで利用者を獲得できるのか、関心の持たれるところです。その推移によっては、阪急京都線のダイヤや停車駅だけでなく、一般路線バスの再編や高速バスの便数拡大などにも影響を与えるのではないかと感じました。